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ひゃくはち




監督:森義隆/テアトル新宿/★5(90点)
本家公式サイト
「熱闘甲子園」的美談を望んで「高校野球が好きだ」くらいの理由で観るべき映画じゃない。「二度と高校野球を正視できない」くらいの覚悟で挑むべし。南と達ちゃんに観せてやりたい。
タバコは吸う、酒は飲む、エロいお姉ちゃんに欲情する、監督はスカウトと癒着し、弱冠十八歳にして自分の限界を知る。
そこに、高校野球の「美談」という「幻想」は存在しない。
「タバコに目くじら立ててたら、県内の高校の半分は出場停止ですよ」という台詞(<うろ覚え)もあながち誇張とは言えないだろう。知らんけど。
これをもって、世間的に言う「高校野球の美談」を信じている高校野球好きは高校野球を正視できなくなるだろうが、私の言いたいのはそういうことではない。

でも、高校球児好きは欲情するに違いない。

テレビドラマ「ルーキーズ」がどんだけ嘘ッぱちだったか、この少年達の精悍な面構えを見るがいい。
野球好きから言わせれば、バットスイング、ピッチング、そしてボールの汚れ方まで嘘がない。
お父さん光石研だしね。嘘がない。
走りっぷり、泣きっぷり、全てに嘘がない。

ちなみに私は野球好きではあるが、高校野球好きではないし、ましてや高校球児に欲情しない。
だが、どこが野球のカッコイイ見せ所か、この監督はよく分かっている。欲情する。
チャンス作って内野ゴロで試合終了なんて、もうね、ツボ。その前が盛り上がってるだけに切なさ倍増。

それでね、柳沢慎吾みたいな高校野球好きじゃないんで、最近めっきり高校野球も見ないんですが、それでもまあ暇つぶしに見ることも時折あるわけですよ。
あのねえ、ここから先、ネタバレになるから未見の方は読まない方がいいと思うんですけど、もうね、実際の高校野球で伝令が出てきたら俺は泣く。
彼がどんな「戦場」を経て今日に至っているかと、勝手に想像するだけでもう正視できない。

この映画、最初に「世間的高校野球の美談」を破壊しておいて、それでも「清々しい青春物語」に持っていく。ある意味、狡猾とも言える。それにまんまと引っかかってしまった。
泣いたよ。

2008年8月9日公開(2008年 日)

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