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百万円と苦虫女




監督:タナダユキ/シネセゾン渋谷/★3(65点)本家公式サイト

感想は2つ。蒼井優先生はいくら見ていても飽きない。タナダユキはたぶんいい奴だ。
『赤い文化住宅の初子』は気になったまま未見なのだが、私の知る範囲のその作品と『さくらん』の脚本から一つ推測できることがある。
タナダユキの描く女性キャラクターは自我が強い。それは絶対的な強さではなく、大変もろく危うい強さである。
それはこの映画でも踏襲される。

加えて、自分自身の置かれた立場を客観的かつ本能的に理解している。
それは一つの“殻”であり、その打破がドラマツルギーの基本となっている。

さらに言えば、自分自身を“女性”として意識し“異性”を意識している(本作で言えばどの街に行っても異性が関わってくる)。

この女性キャラは、勝手な推測だが、タナダユキ自身を反映しているのかもしれない。

もしそうだとしたら、タナダユキはいい奴なんじゃないかと思う。
社会人としてはダメ人間かもしれないし、友達にしたら嫌な奴かもしれない。でも、たぶんいい奴だ。少なくとも俺は(俺からしたら)いい奴だと思う。
その自我の強さと謙虚さのバランス(もしかするとアンバランスかもしれないが)が大変好ましい。
自己を客観的に見つめられる能力は、作家としても有能だと思う。

ただ、結局「ガール・ミーツ・ボーイ」に落ち着いてしまった(その結末はともかく)、ある意味少女マンガ的な展開がいま一つだったのでこの点数。
でも、各街の描写など、細かい所は巧い。「小さい所はいいけど大きい所がなあ」というのが正直な感想。

蒼井優はいくら見ていても飽きない。いつまでも見ていたい。

余談

蒼井優はこの役のためにかき氷を作る機械(手動式だったそうだが)を購入し、練習したそうである。さすが蒼井優先生。デ・ニーロ級。

2008年7月19日公開(2008年 日活)


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