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長い散歩




監督:奥田瑛二/渋谷Q-AXシネマ/★1(20点)
本家goo movie公式サイト

歌唱力のないバラードみたいな映画。もうちょっとでトンデモ映画になったのに。惜しい。
限りなく2点に近い1点。
一応海外の映画賞を受賞した作品なのだから、こんな低い点数を付けている俺が間違っているのは重々承知している。例えそれがスポンサー激減や他の大手国際映画祭と日程が重なった関係で出品数が少なく且つ代々日本映画贔屓のモントリオール世界映画祭だとしてもだ。

しかし、どう贔屓目に観ても、最初の3カットで監督のセンスがないことが判明し、最初2シーンで言葉の選び方(台詞回し)が少し奇怪しい疑惑が持ち上がり、10分で音楽の付け方が奇怪しいことが露呈した上、20分でテーマの全容がモロ解りしてしまってはどうしょもない。

これは「欠けた愛情を補完する物語」と読み取れる。わずか20分で。残り2時間弱の時間はその裏付けに費やされる。長い。
緒形拳は愛情を与えることの欠落者として、高岡早紀とそのヒモは愛情を受けなかった者として早々に語られる。台詞で分かりやすく。
そしてそれら現代社会に於ける欠落をいかに補うべきか、これまた奥田瑛二の台詞で語られる。はぁ〜。

校長まで勤めたほどの人間が、隣室での幼児虐待を見聞きしたら普通どうする?その筋の相談所なりなんなりに話すだろう。ところがこの映画ではいきなりジイサンがトレーニングを始める。ビックリだ。
そしてどんな自然な流れで二人が旅立つのかと思えば「ちょっと待っててね」てな具合で荷物を取りに帰る。オイオイ、焼きそば買うのにそんなに離れる必要なかろう。意図がミエミエだぞ。もうね、ジャンプカットなんかジャンプカットになってなくて爆笑するよ。ジャンプカットである意味もないしね。ヒドイなこれ。惜しいな、もうちょっとでトンデモ映画だったのに。

こうした「シンプルな人間ドラマ」は監督の力量が問われる。
歌で言えば、アップテンポな曲なら多少音痴でもノリでごまかせるが、バラードは音痴がモロバレするようなもんである。
これは「音痴のバラード」みたいな映画だ。「いい話」ではあるが、「いい映画」とは別物だ。

2006年12月16日公開(2006年 日)136分

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