November 2019  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

日本沈没


樋口沈没

監督:樋口真嗣/新宿/★3(50点)本家goo movie公式サイト

「あの頃と日本は変わってしまった。」と丹波哲郎が霊界で嘆いている。

よお、丹波哲郎だ。本作では写真出演だったが、霊界から戻ってきたんだ。俺が戻ってきたからには、もう大丈夫、何も心配はいらないぞ。

俺が内閣総理大臣だった33年前は、原作の大ヒットを受けて急遽制作されたわけだからして、出来は新しい方が良いに決まっている。しかしだな、そこに描かれる「日本人」が違うんだな、これが。

あの頃は、島国の(ほぼ)単一民族である日本人が、百戦錬磨の諸外国の民族の中で、果たして難民として生きていけるのか、という問題提起があったわけだ。だから座して死を待つという選択肢も生れたわけであって、決して日本人の美徳だからというわけではなかったんだな。
ところが今の日本は、経済的にも文化的にも国際的な競争力を持ち始めている。スポーツだってそうだろう。

要するにだ、母国が消滅するという危機感が、まだ敗戦の影が残っていたあの頃より決定的に薄い。圧倒的な絶望感がない。いつかどこかで危機を回避できるという安直な思想があるんだな、んー。
なんだったかなあの映画?アメリカの。ああ、『アルマゲドン』って言うのか?まあ、その映画はよく知らんが、妙なヒロイズムというか、愛する者のためとかいう近視眼的な視野しか持っておらん、大局的な視野がない気がするのだ。これは、内閣総理大臣丹波哲郎だから言えることだな、うん。

はっきり言うとだな、“この”『日本沈没』はアメリカ人でも撮れるんだ。
だが、“あの”『日本沈没』は日本人にしか撮れなかったんだ。分かるか?

ああ、あと一つ。小泉純一郎と小池百合子を彷彿させる総理と大臣、ありゃ何だ?本物のモノマネせんと演じられんのか?それとも、本物のモノマネせんと観客が理解できんのか?京都も大阪も奈良も渋谷も観光案内で見るような風景ばかりじゃないか。風景すら本物と似てないと理解できんのか。日本人はいつからそんなに馬鹿になったんだ?ああ?これは、タイガー田中だから言えることだな、うん。

じゃあ、盆には少し早い時期に出てきてしまったが、また霊界に帰るからな。

追記

本当は皆でワイワイ言いながら見ようと思っていたのですが、CSで旧『日本沈没』をやるので、「一日に“日本沈没二本”。上から読んでも下から読んでも・・・下から読んだら違うじゃん!」と言いたいがために先行して観てしまいました。ごめんなさい。
あと、よく考えたら、丹波哲郎はまだご健在でした。ごめんなさい。

2006年7月15日公開(2006年 TBS他=東宝)


comments

   

trackback

pagetop