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丹下左膳 百万両の壺




監督:津田豊滋/CS/★2(31点)本家AllcinemaOnline

お行儀の良すぎる丹下左膳。仮にこれがオリジナルだったとしても2点しか付けられない。

「よく頑張った」と褒めようと思っていたのだが、どうにもこうにも間が悪いし「お行儀が良すぎる」。
どんな激しいチャンバラをしようとセット一つ傷つけることも無い 。
戦前に作られたオリジナルが時代劇の定石を破った“破綻”を見せ「一体どうなるんだろう?」と観客に思わせたのに対し、終始予定調和の想像の範疇で物語は進んでいく。
仮にオリジナルを知らなかったとして、本当にこの映画は面白いか?これを観て、オリジナルを観てみたいと思うか?
「やっぱり時代劇はツマラナイ」という感想しか観客に植えつけていないのではないか?

こういう丹下左膳を描きたいのだったら、素直に「こけ猿の壺」のリメイクでよかったのだ。

オリジナルは、日本最高の“時代劇”ではない。日本最高の“喜劇”だ。
オリジナルの主役は丹下左膳でもなければ子供でもない。“壺”だ。
壺を巡って丹下左膳他周囲の人々が右往左往する「オブラート」が前面で、
オジサンと子供の愛情物語はオブラート越しに見えてくる背後の物語だ。

だがこの映画は愛情物語を前面に押し出してきた。最初っから前に押し出してきた。
仮に台詞等々が全く同じだったとしても、そこにある湿度が全然違う。
これもおそらく「お行儀の良さ」が災いしているのだろう。
観客に愛情物語を見せようと思ったら、最初からそうしなければいけないような変な律儀さ。
この映画の欠点はそこだと思う。

余談

冒頭の丹下左膳誕生エピソードは、途中の対決で決着しちゃうから、物語の起承転結はそこで終わってしまってないか?
子供のエピソードはおろか壺のエピソードは単なる「余談」になってる気がするぞ。

2004年7月17日公開(2004年 エデン)119分


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