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コープス・ブライド

監督:ティム・バートン / マイク・ジョンソン/新宿ピカデリー3/★2(30点)本家gooDB公式サイト

さようなら、ティム・バートン。
技術的な素晴らしさは認める。歩きながらドレスが綺麗に風になびくなんてコマ撮りじゃあり得ない。
キャラクター造形の面白さも認める。その色調と併せ、一見ティム・バートンの世界観であることは間違いない。

だが、ティム・バートンの立ち位置は変わってしまったように感じる。

「生者と死者は同じ世界には住めない」的なメッセージをまさかティム・バートン映画で聞かされるとは思わなんだ。これはそのまま彼の幼児性決別宣言と受け取れなくもない。

さらに言えば、今まで彼が描いてきた「異形の者」は男性だった。そこにティム・バートン自身を投影させてきていた。だが今回は“女性”。ティム・バートンの立ち位置は『ヴィンセント』ならぬヴィクター。そのティム・バートンの代弁者が、異形の者ではなく現実の女を選択する。

しかもその設定の意味が分からん。

何故現実の女はお見合い相手なんだ?このお話しだったら「ロミオとジュリエット」であるべきだったのではないか?
つまり、愛し合う二人が親によって引き裂かれそうになり、且つ、死人の花嫁が関わるという騒動の方が収まりがいいんじゃないか?

親の画策した政略結婚を生かすなら、「見合い相手が気に入らない」→「偶然見かけた美女に恋」→「ところが死人だった」という「死人に恋する」話であるべきではないか?それがティム・バートンではなかったのか?

要するに「初対面でも現実の女がいい」という結論じゃないか。死後の世界はただの見せ物小屋扱いか。悲しいな。
『スリーピー・ホロウ』を最後にロクな点数を付けていないが、もう限界だ。
異形の者の悲しみを共有できなくなったティム・バートンに用は無い。

2005年10月22日公開(2005年 英)


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