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悪霊島


悪霊島

監督:篠田正浩/CS/★2(37点)本家gooDB

噂には聞いていたが、これは酷い。

どうにもこうにも篠田正浩との相性が悪いことは『スパイゾルゲ』でも書いたのだが(そういやあれは「イマジン」だったな)、この映画は一度観てみたいと思っていた。
市川金田一ファン仲間の友人から「一度観てみろ。ビックリするほど酷いから」と高校時代から聞かされていたからだ。「史上最悪の洞窟シーン。暗転するんだよ。でも暗いんじゃないんだよ。本当にブラックフィルムなんだよ。クロだよクロ。クロマティ。もしくはクロムウェル」と。

まあ、今観てみれば、この手法はナシというわけではないが、そのテンポの悪さが致命的で「ウワッ!手抜き!」と思えるのだろう。いやもう、篠田映画はどれもこれもテンポが悪い。

この映画に深く切り込むとすれば、脚本の【清水邦夫】。本来戯曲畑の人だが、『竜馬暗殺』の共同脚本であり、『あらかじめ失われた恋人たちよ』を自身が監督した清水邦夫である(共同監督は田原総一郎)。
そのタイトルからも容易に想像できるように、60〜70年代のアングラ演劇的な、この映画で言えば正に“ヒッピー”的要素を好む人であり、その思想がそのまんま「現代人の失ったもの」的な台詞として脚本に反映されているのである。いや、本当は原作にあるのかどうか知りませんが。少なくとも映画上は必要ないですね。動機付けにもなってないし。「ただ言いたいだけ」みたいなのがそこにある。

そうした彼の視点がそのまま古尾谷雅人視点に移って物語は構成されるわけです。
今では普通の社会人として一般的な生活を営んでいる元ヒッピー(アウトロー)が、ジョン・レノンの死をきっかけに己の青春時代を回顧する。あの忌まわしい島での出来事を思い出す。

いや、もうね、金田一映画としては全く無駄な構成です。

だって、事件解決にお前全然関わってないじゃん。誰視点の回想なんだよ。何の意味がある回想形式なんだよ。

1981年10月3日公開(1981年 角川・東映)



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