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サマータイムマシン・ブルース

監督:本広克行/新宿武蔵野館/★3(59点)本家gooDB公式サイト

映画全編を貫く、大学のサークル的“ユルさ”。ある意味「大学生モノ」のパイオニア。
その“ユルさ”を成功と見るか失敗と見るかは人それぞれでしょうが、私は大成功だと思っています。

「青春映画」ってのは往々にして“夢”だの“挫折”だの大層な事を描きたがりますが、実際の青少年の抱える悩みなんてのは「エアコンのリモコン」レベルのことがほとんどでね、見事にリアルな「大学生の夏休みの一日(二日か?)」だと思うのです。

不思議と「大学生主人公」の映画ってのが日本には少なくて、とっさに思いつくのは加山雄三の「若大将シリーズ」くらいなもんですが、あれだって大学生である必然性は全然無いもんね。高校生モノは多いんだけどなあ。

写真を見て「適正な距離感ってのが無いのか」ってクダリがありますが、人間関係の“適正な距離感”がつかめないのも大学生の特性の一つでね。
これまた不思議なことに、大学生ってのは、純な中高生や擦れた大人ほど、異性を異性として意識していなかったりするわけです。「お前、あいつのことが好きなんだろ?」なんて台詞を吐くのは中高生、「狙ってるんだろ」「ホレてんだろ」なんて台詞を吐くのは社会人。何故か大学生ってのは、そういう感覚に疎いというかそういう台詞が似合わない。
「異性の友情」ってのが一番似合うのが大学生で、「身体を張って恋人を守る」「恋に命を懸ける」なんてのが一番似合わないのが大学生なのです。
ま、どっちが人間関係の“適正距離”か、問題はありますが。

ここに出てくる上野樹里はメチャクチャ可愛いのですが、もう一人の眼鏡っ子・真木よう子も可愛いのです。あれだけの至近距離に可愛い子がいたら恋も芽生えます。100%芽生えます。俺なら二人に恋します。
これがアメリカ映画なら肉欲に溺れた何角関係ものドロドロ人間関係の映画になるところです。しかしこの映画は「日本の大学生」的に“ユルい”のです。恋心はあってもドロドロにはなりません。相思相愛風に見せておきながらその顛末は描きません。親子の一件だって謎かけだけで終わります。写真を見ながら「身体が消えかかってる!」なんて真剣みもありません。ぶっちゃけ、タイムパラドックスだって決着ついたかどうか怪しいもんです。

ユルいのです。とにかく、映画全編がユルいのです。正直、タイムマシンなんて持ち出した段階で、企画としてもユルいのです。

もしかすると、タイムマシンを持ち出してしまったことに対する制作者側の恥ずかしさ、SF真っ向勝負や人間描写からの「逃げ」なのかもしれません。
しかし結果として、それが「大学生の“ユルさ”」とリンクし、大変よく出来た「大学のサークル」映画、いや、むしろそのジャンルのパイオニアではないかとさえ思うのです。
ま、本広監督にそんな深い意図はなく、BGMが『ガンダム』だった辺りで「お前ただこういうのやりたかっただけだろ」と思える“ユルさ”もまたいいんですけど。

あと、二度も言うこともないんですが、この映画の上野樹里はメチャクチャ可愛い。今までで一番可愛い。あと、主役の男の子もカッコイイ。名前何だっけ?照英だっけ?(<言いたいだけ)

2005年9月3日公開(2005年 ROBOT 東芝エンタテインメント 博報堂DYメディアパートナーズ IMAGICA)



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