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運命じゃない人

監督:内田けんじ/渋谷ユーロスペース/★4(77点)本家gooDB公式サイト

美しい、実に美しい脚本。
こういった時間軸の構成は今まで無かったわけではない。むしろ最近ではよく観るかもしれない。それ自体が映画的な面白さであるのだが、本作は単に目先の面白さ以上の感心すべき点がある。
展開が進むにつれ、登場人物の行動理由が明確になるのだ。
まったくもって、全員が全員、その行動理由が“自然”なのだ。

主人公の「いい人」ぶりがことさら宣伝材料に使われているが、決して「特殊な人」ではない。ヤクザ、探偵、詐欺師等々のキャラクターが登場するが、全員が全員、“自然”な「小市民」だ。全く無駄も隙も無い脚本。美しい。実に美しい。

作りによっては「大ドンデン返し!」みたいな仰々しいこれ見よがしな形も可能だったはずだ。だがそれをしない。むしろ、先にタネを明かすことで発生する可笑しさ(「何もしゃべらせるな」と執拗に言う山下規介は最高に可笑しかった)。その謙虚さまでもが美しい。

2005年7月16日公開(2004年 PFFパートナーズ)98分


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