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キューティーハニー

監督:庵野秀明/CS録画/★3(43点)本家

イエローキャブきっての(隠れ)才女にして映画オタクのサトエリを「馬鹿」に仕立て上げる庵野の「俺ってどうよ」的な小賢しさ。愛だのなんだの言うわりに、映画に対する「愛」が無い。

友人からビデオを借りて鑑賞。正直、金払わずに観る分には面白かった。ミッチー最高だし。金払ってたら怒ったろうなあ。例えツタヤ半額でも。
金を払うからにはその「代償」を求めるものであって、映画が我々観客に払う代償は「映画に対する愛」であるはずなのだ。この作品にはそれがない。

庵野秀明は「斜に構えた」スタンスが好きな人なのだと思う。こういう人は、大概「本気」だと思われるのを嫌がる。それでいて自己顕示欲は強い。「俺はマジでやってたわけじゃなかったのによぉ、皆にウケちゃって」というのが好きなのだ。

「普通ヒーロー物ってのはカッコイイ所から入るだろ。ところが変身に失敗するところから入るんだな。俺ってどうよ」

「最近のアニメは深遠なテーマが流行りだろ。そこを敢えて大衆受けする“愛と友情”で丸め込んじゃうわけ。俺ってどうよ」

「だってさあ、こういうので熱くなるのってダサいじゃない。だから、エロもそこそこ、アクションもそこそこ、シリアスもコメディーもそこそこ。これがちょうどいいんだって。俺ってどうよ」

この映画には、そうした「斜に構えた姿勢」が全面に出ていて、こういった人種が作る物に「愛」だの「魂」だのが宿るはずがない。

ところが、「友人から借りたビデオ」というのが実はポイントで、普段映画を観ない輩でも「サトエリハニー」は知っている。観たいと思う。これはもうマーケティング的には大勝利なのだ。

しかし、シネスケコメテに多い映画偏愛者が求めているのは「大衆ウケ」ではなく「本気度」。この映画に最も欠如しているものなのである。

2004年5月29日公開(2004年 日)



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