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笑の大学

監督:星護/新宿スカラ/★3(55点)本家gooDB公式サイト

役所広司は三谷幸喜脚本に向かないと思うのは私だけか?
監督の星護という人は、フジテレビ系(たぶん共同テレビだと思う)の演出家の中で、鈴木雅之に次いで私の好きな演出家であり、数少ない好きなテレビ演出家の一人でもある。だから観た。
期待通り、映画でも充分通用するツボを押さえた演出。話もこなれていてとても笑った。

が、しかし、三谷脚本の低視聴率ドラマ「合言葉は勇気」の時も思ったが、役所広司は三谷幸喜のキャラじゃないのではないかと思うのだ。

三谷キャラは、オドオドしているのにどこか小狡い感じがするものが多い。典型的な「古畑任三郎」の西村雅彦(三谷幸喜とケンカ別れしたと噂だが)。テレビで見る限り、おそらく三谷幸喜自身がそういうキャラなのだろう。
少なくとも役所広司はそういうキャラではない。

一方で「古畑任三郎」の田村正和や「王様のレストラン」の松本幸四郎のように、何事にも動じない「絶対神」的なキャラクターもある。飄々としていてどこかとぼけた所もあるキャラクター。これもまた三谷幸喜自身のキャラなのだと思う。そして役所広司は一見このタイプにも思えるが、飄々としたとぼけた感じではない。

役所広司は巧すぎるのだ。

「オドオド」して「小狡い」「飄々」とした「とぼけた」三谷キャラは、人間の「隙」をデフォルメしたキャラクターなのだ。
ところが役所広司の演技は巧すぎて「隙」がない。そこにいるのは完璧な堅物の役人。
いや、間違ってはいない。役作りは間違っていないのだ。堅物だからこそ「どこが面白いんですか?」と聞く可笑しさが生まれるのだ。
ただ、三谷幸喜がそれを想定していないのではないかと思うのだ。
「隙のデフォルメ」が「完璧」な形で現れた時、どこか落ち着かない座り心地の悪さの様なものを感じてしまう。多分私だけ。

2004年10月30日公開(2004年日)


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