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肉体の門

監督:鈴木清順/CS(再鑑賞↑)/★5(85点)本家gooDB

原色の憎悪と生命力に彩られた、屈折した「くりいむれもん」

以前観たのがいつだったのか、いや、そもそも観たのかどうかも定かでないほど記憶が飛んでいた。偶然CS放映に気付いて、ちょいと最初だけ観るつもりがグイグイ引き込まれ、その後の予定を総て投げ出して最後まで熱中。3点から5点に飛躍的にアップ。

ここにある「美学」は「様式」のためのものではない。「必然」としての「美学」。
本能の象徴としての強烈な原色。思い切った引きの絵。一転してドアップ。日の丸を小道具としてオーバーラップする兄への想いと新太郎への想い。そしてドブ川に打ち捨てられた日の丸と、対照的に高々と掲げられた遠景の星条旗。
巧いなあ。思わずうなってしまった。

『河内カルメン』でも書いたが、実は鈴木清順は巧いのだ(他人の映画を観ない我流らしいが)。
鈴木清順はピカソと同じなのだ。ただ壊れた絵を描いているわけではなく、本当は優れたデッサン力があるのだ。ホント、五社英雄に見せてやりたい。あ、俺が五社版観てねえや。

今調べて初めて知ったのだが、野川由美子の映画デビュー作らしい。なんだかコンテストで入賞したのを鈴木清順に見初められたとか。どうやら清順オジサンは「目力」の強い女性が好みのようだ。

1964年5月31日公開(1964年日)


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