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木更津キャッツアイ〜日本シリーズ〜

監督:金子文紀/渋谷シネマライズ/★5(80点)gooDB公式サイト

映画的には2点級だが、個人的な思い入れと思い込みで5点を進呈しよう。だって「木更津キャッツアイ」なんだぜ。
“表の回”

テレビを前提としなければ成り立たない映画は映画として評価しない。テレビシリーズを知らない人には全然分からんじゃないか。これは映画じゃない。ただのファン感謝祭だ。

ストーリーやキャラクター設定ばかりではない。
哀川翔が哀川翔として登場して「哀川翔だぜ」って笑えるのは「今」だけであって、10年後20年後にはナンノコッチャ分からんのだ。フナエイこと船越英一郎登場に満員の映画館は拍手喝采だったが、お前ら「マンハッタン・ラブストーリー」見てるな。ついでに言ってしまえば、古田新太の顔にウッちゃんの声をかぶせるなんてのは「僕の魔法使い」でも使ってた手法だし、ユンソナに恋するのは『GO』の裏返しじゃないか。なんてウチワ受けなんだ。

こんなもん、テレビの2時間スペシャルで充分じゃないか。
「阿修羅のごとく」と並ぶ、私の超A級殿堂入りドラマがこのざまとは情けない。

“裏の回”

「阿修羅のごとく」と並ぶ、私の超A級殿堂入りドラマ「木更津キャッツアイ」。
初めて見た時の衝撃と感動は今でも忘れない。あの低視聴率ドラマがこんな具合に映画化されるなんて夢にも思わなかったものだから、あの感動を永遠に忘れないよう自分のサイトにその記録をとどめたほどだ。

そしてこの「日本シリーズ」と銘打った本作で描かれるのは、男の子の夢である。
「ルパンみたい」な大冒険、野球、バンド、怪獣、無人島、可愛いあの娘に恋をして、気の置けない仲間に囲まれて・・・。全部男の夢なのだ。薬師丸ひろ子がセーラー服を着ているのまで(残念ながら機関銃は手にしてくれなかったが)男の夢なのだ。

そして思い返すがいい。
中尾彬がいつものようにアゴを掻きながら「バンビだよ」などと言っていた冒頭のシーンを。伊佐山ひろ子が楽しげにやっさいもっさいを踊っていた冒頭のシーンを。そこで語られるこの映画における唯一の(ストーリー上の)真実を。

ぶっさんは死んだのだ。

これはまことしやかに囁かれた「ドラえもんの最終回」なのではないか。何故必要以上に荒唐無稽な「あり得ねえ」話が展開されたのか。全部、走馬灯のように流れる「ぶっさん」の夢なのではなかろうか。壮大な「真夏の夜の夢」。それがこの映画だ。

“裏の裏の回”

そして、ぶっさんは皆の記憶の中で生き続ける・・・という形で映画の冒頭に戻るわけだ。

2003年11月18日公開(2003年日)


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