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モリのいる場所



山崎努と樹木希林の名人芸が楽しい。


監督:沖田修一/渋谷ユーロスペース/★3(68点)本家公式サイト
「熊谷守一さんの絵のように遊び心と(いい意味で)余白のある作品にしたかった」と沖田監督は言っているそうで、山崎努も深く同意して“我々だけのモリを探そう”としたそうです。
つまり、熊谷守一という人の伝記や実話ではなく、熊谷守一という実在の人物をモデルにしたフィクションなんですね。
いやまあ、沖田修一の本音では「山崎努が蟻を眺めてる絵面とか面白れぇだろうな」ってのはあったらしいですけど。

結果、非常に沖田修一らしい映画になってるとは思うんです。
そして、台詞でなく映像で語ることに専心している点も好感が持てます。

「(この絵を)描いたのは何歳?」から始まり、食事のシーン等を通して、モリ老人の精神が子供のように純真であることを宣言します。その上で、庭の大冒険が始まる。大人にとって狭い庭も子供にとっては宇宙。宇宙に繋がるのも必然です。
アトリエを学校と呼び、そこに置かれた時計は分解され、時間が止まっている。再び時計が動き出した時には隣にマンションが立っている。主人公たちは変わらないのに周囲(世の中)が変わっていく・・・。

ただこの映画、それ以上の何かが生まれない。解釈の余地がそれほどあるわけじゃない
おそらく感想は、異口同音に似たような解釈が並ぶんじゃないでしょうか。私なら「足るを知る」とか。
要するに、言うほど“余白”があるわけじゃないと思うんです。

楽しいんですけどね、それは山崎努や樹木希林の名人芸によるもので、話自体は(言いたいことは分かるけど)それほど面白くはなかったというのが正直な感想。



2018年5月19日公開(2018年 日)

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