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恋する惑星



制作から24年後の今再鑑賞しても世界一可愛い恋物語。そして何を何度観てもウォン・カーウァイは映画が下手。

監督:ウォン・カーウァイ/ユジク阿佐ヶ谷/★4(75点)本家
1995年の日本公開以来の再鑑賞。
当時日本はミニシアターブームの影響だったのか、この手の映画が数多く輸入されるようになりまして、映画ファンとしては嬉しい話なんですが、どうも余計な邦題が多かった時代のようにも思うのです。余計なというか、原題と程遠い邦題。
その最たる例が99年日本公開の中国映画『初恋のきた道』(原題:我的父親母親)。当時たまたま会った配給会社の人は「タイトルで売れた」って本気で信じてたもん。まあ「私の父ちゃん母ちゃん」じゃ売れなかったろうけど。

で、この『恋する惑星』こと『重慶森林』ですが、雑居ビル「重慶大厦」を森林に見立てた恋愛すれ違いもの。要するに「人間交差点」(と書いてヒューマンスクランブルと読む)なんですよ。
もっとも2エピソードしかないからヒューマンスクランブル感がないけどね。

映画の出来としては決して良くないと思うんです。でもエピソードが可愛いくて好きなんですよ。
そういった意味では『恋する惑星』って邦題は悪くない。むしろ原題の方がダメなくらい。
逆に言えば、ウォン・カーウァイは当初意図していたことが表現できてないんだと思うんです。やっぱり映画作りが下手なんですよ。

細かいアイディアなんかは洒落てて可愛くて素敵なんですけどね。



(1994年 香港)

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