May 2018  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

欲望の翼(デジタルリマスター版)



制作から28年後の今観ると豪華キャストが楽しい。そして今観てもウォン・カーウァイは映画が下手。

監督:ウォン・カーウァイ/ユジク阿佐ヶ谷/★3(55点)本家公式サイト
2018年のデジタルリマスター版を鑑賞。制作から28年、日本での上映は13年ぶりだとか(2005年以降日本での上映権が無かったそうだ)。

今回初鑑賞だったのですが、1992年の日本公開当時だったらどの俳優も知らなかったと思う。もちろんウォン・カーウァイも。いやまあ、トニー・レオンは突然発生するけどね。で、今やそのトニー・レオンの奥さんがカリーナ・ラウで、かつて噂されたのがマギー・チャンで、そのマギー・チャンの元夫がオリヴィエ・アサヤスでとか、いろんな情報が分かって感慨深い。まあ、この際アサヤスは関係ないけど。故レスリー・チャンも懐かしい・・・。

これは90年の香港映画ですが、同時期の台湾映画、例えばエドワード・ヤンの『台北ストーリー』(85年)や『クーリンチェ少年殺人事件』(91年)とかでも「アメリカに対する憧れ」が描かれるんですね。最たる例はウォン・カーウァイの『恋する惑星』。ウォン・カーウァイは話や台詞もアメリカ小説風なんですよね。
たまたまウォン・カーウァイやエドワード・ヤンだけなのかもしれませんが、この「アメリカを目指す」「アメリカに対する憧れ」って、他の国の映画であまり見たことがない気がするんです。アメリカの犯罪者がメキシコを目指すってのはあるけど。

これ、その国のその時代の空気感なんだと思うんです。
台湾はともかく香港は、ちょうどイギリス植民地から中国に返還するのしないのって時期だったんですよ。つまり時代が変わる空気があった。
その時代の空気と、現状の中でもがき「ここではない何処かに憧れる若者」の姿がマッチした。今にして思えばそんな風に感じるのです。

ただ、当時も思ったけど、今観ても映画は下手だと思うんだよなあ。
イメージとして、小室哲哉の曲に似ている。部分部分は巧いんですよ。フレーズはいいフレーズがたくさんある。だからなんとなくいい作品に思えるんだけど、冷静に全体を眺めると結構いびつな気がするんです。その導入部とサビがつながってなくない?みたいな。ぶつ切りな感じ。まあ、「味」と言えばそうなんですけど、フェリーニの「ヘタウマ」とはまた違うんだよなぁ。



デジタルリマスター版日本公開2018年2月3日(1990年/香港)

comments

   

trackback

pagetop