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おじいちゃん、死んじゃったって。



農家で育った人間が食べ物を投げちゃいけない。


監督:森ガキ侑大/テアトル新宿/★2(21点)本家公式サイト
娘の年齢を間違える。黒い汗をかく。一体、何年前の感覚で撮ってるんだろう?今時、田舎だって若い女子はタバコ吸わないぜ。
だいたいここはどこなんだよ。まるで田舎感がない。都会感がなければ田舎ってわけでもないんだよ。

わざわざ孫が言うわけじゃないですか、貧しい農家なのにお小遣いをくれたってエピソードを。
そんな家で育ってるんですよ、このオッサンたちは。
ボケちゃってる婆さんだって、ずーっと農家で生きてきたわけじゃないですか。
で、寿司とか食べ物投げちゃうんだ。
少なくとも農家の人間は食べ物を投げつけたり絶対しない。だってそれが生きる糧なんだから。

細かいことだけど、そういう些細な描写の雑さ。
この映画は人の心の機微など繊細な物語を描こうとしているのだから、些細な描写が雑だとアウトなんですよ。
結果、この映画は何も描けていない。端的な例だと思うのです。

いやいや、米農家じゃないんですよって言うなら、この人は二流の映画監督。
だって、冒頭から何度も田園風景を写すわけじゃないですか。あれはただのイメージショットですか?
農家であることを自覚しているにも関わらず食べ物を投げさせたなら、人として三流。

岩松了も光石研も、両方の家族(子供たち)が男女兄弟なんです。自分たちも妹・水野美紀を加えて男女兄弟。
何?その、一姫二太郎ワンパターンの設定。
いつの時代の感覚?ここはどこ?と書いたけど、これはいつの時代の話かも分からない。

田舎あるあるも、家族あるあるも、兄弟・姉弟あるあるも、何もない。何がしたかったんだ?
森田芳光『家族ゲーム』の「おじいちゃん死んだらどうしよう。団地のエレベーターに棺桶入るかしら」ってたった一言の台詞の方がはるかに時代を描いている。

思うんですけど、美保純のクダリがありますよね。あれ逆の設定の方が面白かったと思うんです。
夫婦仲は冷めきっていて離婚直前なんだけど「葬式」しかも「喪主」ってことで、体裁を気にして夫婦を演じる。この葬式が終わったら離婚しようと思っていて、そのことを子供たちも知っている。
そういう設定の方がもっと物語が広がると思うんですけどね。
もしくは、同じ岸井ゆきのの『友だちのパパが好き』みたいに破壊神が平和な家族を壊す話か。

いずれにせよ箸にも棒にもかからない映画。岸井ゆきのに免じて★1つおまけ。



2017年11月4日公開(2017年/日本)

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