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彼女がその名を知らない鳥たち



蒼井優先生はすごいんだが、映画としては好きになれない。

監督:白石和彌/渋谷シネパレス/★3(65点)(本家公式サイト
このタイトルが暗示しているように、要するに「青い鳥」の物語だと思うのです。
やはり今年映画化された『ユリゴコロ』と同じ沼田まほかる原作で、私は読んだことないんですが、50歳代で遅咲きデビューしたもう70歳近い婆さんですよ。イヤミス(イヤな後味が残るミステリー)の女王と呼ばれてるそうですが、映画を見る限り、嫌な後味というより、話が若いという印象。てっきりラノベ原作くらいに思ってたんだけど、得度して僧侶でもある婆さん(<二度も言うな)だとは思わなんだ。うん、若いね。
映画を観た率直な感想を言えば「なんだ、ただの青い鳥じゃん」。

そう考えるとこの映画、女性監督で観たかったな。
これはミステリーじゃなくて、女性映画として作られるべきだったんじゃないかと思うのです。
ミステリーとしては目新しさはないけど、女性映画としてなら新鮮かもしれない。
いやもう今の時代、そういうジャンルの色眼鏡で観ること自体が古いのかもしれませんけど、『溺れるナイフ』の山戸結希辺りが撮ったら面白かったんじゃないかと。あー、でも山戸結希じゃ青春映画になっちゃうかぁ。

私はこの白石和彌という監督の作品はこれまで『凶悪』しか観ていないのですが、どうも好きになれないんです。正直言って不快。
人の“悪意”や“憎悪”を好んで描く監督のようで、それが嫌な原因かと思っていたのですが、今回観てて思ったんですけど、どうもそうじゃないらしい。
うまく説明できないんですが、小説家で言えば文体、漫画家で言うなら絵柄みたいなもの、つまり構図とかカット割とか、そういうものがどうも肌に合わない。個人の感覚の問題なので、申し訳ないとしか言いようがない。
うーむ、監督自身が登場人物の誰も好きじゃないのかもしれない、と思っちゃうんですよね。

いや、蒼井優先生は上手いよ。
ていうか、この映画で自分が何を求められて、どこ(どう見えるのか)が肝なのか、蒼井優先生は心得てる。



2017年10月28日公開(2017年/日本)

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