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ミックス。



キレッキレの蒼井優先生と麻婆豆腐以外は凡庸なテレビドラマ。

監督:石川淳一/TOHOシネマズ新宿/★2(23点)本家公式サイト
凡庸って書いたけど、本当は酷い出来。古沢良太脚本だから観に行っちゃったけど、いやまあ、蒼井優先生のキレッキレの演技は映画館で観るべきクオリティなんだけど、映画自体は映画館に足を運ぶ価値はない。

例えば、元ボクサーだからフットワークが軽いとか動体視力がいいとか、もう少し説得力を持たせるべきじゃないんですか。「あ、この人、センスあるかも」って観客に思わせないと納得いかない。
できれば山口紗弥加に「どう?あの人」って聞かれた時に、「やっぱりボクサーなんですね、動体視力とかフットワークとかいいんです」とかワチャワチャしながら言えば、説明台詞にもならないし、男と女の機微も描ける。「真面目ですよ。お酒も飲まないし」とか、その話を進めるための都合のいい回答はなんなんだよ。

映画的な表現も皆無に等しく、唯一あるのは、ソファに新垣結衣の赤いコートが置かれているシーン。わざわざお店で「お預かりします」って店員に言わせて観客に印象付けたコート。それが部屋にあるだけで「すぐ帰ったんだな」と分からせる、小道具を上手に使った唯一の場面。
ところが余韻もないままカット変わって寝室にいる新垣結衣を写しちゃう。それじゃただの説明ショットになっちゃうんですよ。
ここは父親である小日向文世が娘の部屋に行って、何か声をかけるとかやっぱり無言のまま扉を閉めるとか、そういうことで“親子”を(間接的に)描くのが映画じゃないんですか。
だいたい小日向文世は何処行ったんだ?試合会場まで送ってきたなら応援しろよ。

そう考えるとこの映画、「母親の呪縛」がスタート地点なんですが、それは物語として一切生かされず、ただ単に卓球という設定のためでしかないんですよね。父親なんか、意味不明の借金のクダリとアッシー(死語)の役割しかない。

もっと言っちゃえば、瑛太が新垣結衣にキスするシーンがありますけど、例えばここなんかワンカットで撮ったりしたら面白いと思うんですよね。
要するに、映像的、映画的な面白さは無く、無難で説明的な画面の羅列なんです。
おまけにベタで予定調和の話だから、面白くもなんともない。

あと回想の入れ方ね。試合の最中、無駄に説明的な回想をなぜ挟む?興が削がれて応援する気が起きない。『ロッキー』を観てごらんなさいよ。そこまでのドラマで背負ったもの全部を“試合”で消化(昇華)するもんですよ。まったく。

ていうかこの映画、卓球の魅力を全然伝えられてなくない?現役選手をカメオ出演させるより、そっちの方が先でしょ?
もっと卓球というスポーツをマニアックに掘り下げたら面白いのに。



2017年10月21日公開(2017年 フジテレビ)

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