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ツィゴイネルワイゼン



大学生の頃に衝撃を受けて約30年。愛してやまない生涯ベスト1映画。

監督:鈴木清順/北千住シネマブルースタジオ/★5(100点)再鑑賞(本家


もう何度も観ている作品で、最近では3年ぶりの鑑賞。2月に93歳で大往生した(と言っていいでしょう)鈴木清順の追悼特集は各地で行われていたのだが、仕事が忙しくて都合が合わず、半年近くも経ってから北千住クンダリまで足を運んだよ。

大学生の頃に旧文芸座で出会って衝撃を受け、以来清順ファンになって約30年。その後いろいろ観たなあ。小堺一機と関根勤が演じたテレビ短編「四谷怪談」も観てるもん。清順は多作で、まだまだ観てない作品は山ほどあるんだけどね。
大学生時代に旧文芸座で出会った映画たちが私の映画趣味を狂わせたと言っても過言ではない。ブニュエルに出会ったのも旧文芸座だし。

13年前にも書いているのですが、『ツィゴイネルワイゼン』は私の中で解釈が済んだ映画なのです。もはや新しい発見はないし、クドクド読み解く気力もない。だってピカソの絵みたいなもんだしさ。この爺さん、どこまで本気か分からないし。

ただ今回(何度目かの)再鑑賞で気付いたことが2つある。それは映画自体に関する解釈ではなく私自身のこと。
村上春樹とか黒沢清とか横浜聡子とか川上弘美とか小川洋子とか、私は「夢うつつ」あるいは「アッチの世界とコッチの世界を彷徨う話(それは必ずしも生死という意味とは限らない)」が好きなのだが、そのきっかけはこの映画だったのかもしれない。

そしてもう一つ。鈴木清順の映画は「死の匂い」がするものが多い。戦争体験を経た鈴木清順の死生観なのだろう。彼は、戦争を別の形で(彼の中で)消化(昇華)したのかもしれない。
実際に清順が亡くなって、改めてそのことを感じた。

(1980年 シネマプラセット)

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