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麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜



上質な2時間テレビドラマ


監督:土井裕泰/BS録画/★3(55点)本家公式サイト
テレビドラマ「新参者」はずっと楽しく観てたんですけどね、映画版は観ないまま5年も経っちまった。

思いのほかいい話でした。上質な2時間テレビドラマでした。そうなんですよ、テレビドラマなんですよね。
「首都圏50万人が人質!」とか「警視庁が占拠された!」とか「東京マラソンがターゲット!」とか「絶海の孤島で自衛隊の陰謀が!」とか、ただスケールを大きくすれば「映画」だと思っている劇場版とは違って、良心的な「映画の意識の仕方」をしていることは評価できます。
でもやっぱりテレビサイズの映画なんです。土井裕泰はいいテレビ演出家です。ですから映画も、破綻しないウェルメイドな話を無難にこなす。
ただやっぱり、テレビ画面のサイズで観ると丁度いい。

テレビと映画と何が違うのかって、上手く説明できないんですがね。フレームの切り取り方とか、カットの長さとか、映画的運動とか映画的情景といった説明不能なものとか、いろいろあると思うんです。

この映画に関して言えば、もちろん映画を意識して撮られてはいるのですが、画面上描かれた以上の読み取るべき物語がないように思うんです。
簡単に言えば、「家族愛」という分かく一般受けし易い表層的なテーマを提示し、映画的に多層的に描いてはいるものの、それ以上でも以下でもない。これ以上に深いものは描かれない。

その最たる例が、劇団ひとりを教師に据えた所に現れてると思うのです。
「教師は教師なりの立場があった」「それが日本の本質的な恐怖だ」といった深みには踏み込まないんですね。表層的に分かりやすい「悪人」を提示して満足しようとする。
そういう所がダメなんですよ。

ま、もっとも、2時間ドラマだったら鶴見辰吾が犯人だったろうけどね。

2012年1月28日公開(2011年 TBS)

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