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怒り



李相日の『神々の深き欲望』。あ、俺、それ観てねーや <なんじゃそりゃ!(怒)

監督:李相日/ユナイテッド・シネマとしまえん/
★4(88点)公式サイト本家
フザケタこと書いてますけど、今村昌平的なものを感じたことは事実なんです。南の島だから『神々の深き欲望』とか言ってるだけなんですけどね。

何がイマヘー感かと言うと、3つのエピソード全て“性”が関わるんです。
それは決して無駄な設定ではなく、重要どころか、その設定がないと話が始まらない。
この“陰”の部分が、イマヘーが描いてきた日本の土着性に通じる(その現代版)のように思えたのです。

そして私は、この映画で描かれる3つのエピソードが「信頼」の物語のように思えるのです。
信頼を失う(裏切られる)者、自ら信頼を手放す(信頼できなくなる)者、一度は疑ったものの再び信頼を取り戻す者。それぞれに、叫び、泣き、自信を持つに至る物語なのです。あのラストのアオイタンの顔ったら!
どんなに世界が理不尽でも、人と人との関係は信頼の上に成り立っている。それはもう、何だか哀しい人間の“業”のようなもので、それもまた現代的な今村昌平感がすると思いませんか?思いませんか。あーそうですか。

余談

李相日って、天才型の監督ではないと思うんですね。奇抜なことをせず、着実にリアルな画面を積み重ねる印象。演出はかなり執拗だそうですが、粘着質な画面を撮るわけでもない。
で、今回の映画で気付いたんだけど、この努力型(と言っていいのかな?)監督は、天才役者が好みなのかもしれない。いや、執拗な演出に応えられるのが天才役者しかいないのかもしれない。

「豪華俳優陣」の一言で済ませられちゃいますけどね、この映画のメイン俳優達、超絶巧いと思うんですよ。ブッキーなんて本当にその気の人にしか見えないしね。こんな押し出しの強い演技をするアオイタンも珍しいしね。高畑充希や池脇千鶴をチョイ役に使っちゃうしね。渡辺謙なんか、あんなシーンのためにフォークリフトの免許を取ったそうですよ。デ・ニーロか。マツケン、綾野剛、森山未來らが醸し出す“ほんの少しだけ”の異質感とか。あと、広瀬すずが青い海にいたら、そりゃ惚れるわ。映画に誘うわ。そりゃ当然の流れですよ。お前は悪くない。

2016年9月17日(2016年 東宝他)

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