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ブリッジ・オブ・スパイ



監督:スティーヴン・スピルバーグ/吉祥寺オデヲン/★3(60点)本家公式サイト

スピルバーグの史実物は小学校の図書館にある伝記本みたい。
スピルバーグは時々「史実物」をやるんですね。近現代から歴史物まで結構やってる。いやもう今となってはそっちがメインで、逆にSFが谷間。

巧いんですよ、スピルバーグ。さすがですね〜っていつも思う。
だけどあまり魅力的に感じないんですよ、史実物のスピルバーグ。だからもう最近じゃ“スピルバーグ印”にほとんど反応してない。ここ10年に限ったらスピルバーグよりもソダーバーグの方が圧倒的に多く観ているくらい。

この映画、コーエン兄弟が脚本だそうで。接点は『トゥルー・グリット』だと思うんですが、このインテリ兄弟は史実にあんまり興味ないと思うんですよね。
もしこの映画をコーエン兄弟自身が監督していたら、もっと「人間は可笑しくて悲しい」テーマの作品になったと思うんです。主人公はもっとドタバタしていたと思うんです。
どうもスピルバーグの主人公は(特に史実物の場合)超然としたハリウッド型ヒーローに寄りすぎていると思う。同じトム・ハンクスでも『レディ・キラーズ』と全然違うもん。

史実物が最近多い監督としてクリント・イーストウッドがいますが(スピルバーグとの接点は『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』)、星条旗を描き続ける作家=イーストウッドには「撃つべきもの」がある。もっとも最近は何を撃ちたいのか分からないことも多いんですが、何かを撃とうとしていることだけはハッキリ分かる。なにせガンマンだからね。
ところがスピルバーグにはそういう尖ったテーマはない。あるのかもしれないけど感じられない。だから、毒にも薬にもならない「小学校の図書館の伝記本」みたいな印象しか残らない。

昔はこんな人じゃなかったんだけどな。史実物でも、多少なりとも“憎悪”が垣間見られた『ミュンヘン』は面白かったんだけどな。
コーエン兄弟でもイーストウッドでもないんだから、もっとスピルバーグに向いた題材を取り扱えばいいのに。

日本公開2016年1月8日(2015年 米)

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