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監督:増村保造/角川シネマ新宿/★3(60点)本家

『8人の女たち』を観たような読後感。すごいものを見せられたような、そうでもないような・・・
“あやや”がやたら横になる。うつむきかげんで横に写す。縦の岸田今日子と横の若尾文子で卍をイメージさせたいのだろう。そういうケレン味は嫌いじゃない。

倒錯した性という題材に目が行きがちですが、この映画の本質は“洗脳”の物語だと思うのです。あややとキョンキョンの立場が逆転していく話で、それに気付いているのかいないのか判らないキョンキョンが語るという話なのです。

当時としてはかなり先進的な題材だったと思うのですが、「倒錯した性」は今となってはいささか古く感じられます。
アメリカみたいな聖書絶対主義の性的後進国ならまだしも、日本は江戸時代に同性愛(主に男性の)なんかよくある話だからね。ただ、それを詳らか(つまびらか)にした谷崎はすごい。マルキ・ド・サドやマゾッホと同様に「タニザキ」って性的嗜好の名前があってよかったくらいですよ。

一方、「洗脳」は今観ても新鮮です。
ところが、新藤兼人は理解していたかもしれないけど、増村にそれが理解できていたようには思えないのです。
つまり、新藤兼人の脚本は「洗脳の物語」、しかし増村「性とエロス」という上っ面しか描いていない(おそらく会社の狙いも)。

これ、増村向きの題材じゃなかったように思うんです。
今村昌平とかで観たかったな(<それはそれで嫌な映画になりそうだけど)

(1964年 大映)

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