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予告犯

予告犯監督:中村義洋/ユナイテッド・シネマとしまえん/★3(65点)
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まさか荒川良々に泣かされるとは
いろんなことが判っていると私が評する中村義洋監督は、『ちょんまげぷりん』以来、テレビドラマスタッフを無視して『映画 怪物くん』の監督に指名されるなど、ジャニーズ事務所に気に入られているそうです。そしてこの映画は、まぎれもなくジャニ映画なのです。中村義洋はそこんとこ充分に判っている。

この内容からすると、社会の底辺で生きる若者をもっと残酷に描くべきだとも思うのですが、そんなことを制作サイドは求めていない。中村義洋はそれを判っている。ま、元々社会派的なものが得意でないというのもありますけど。
だから、この映画の本質は、生田斗真の見せ場ありきの「いい話」なのです。

途中、生田斗真と戸田恵梨香が延々駆けっこするシーンがあります。果ては戸田恵梨香がドブ川にまで落ちるのですが、これは彼女が過去に戻るシーンなんですね。そしてこの二人は表裏一体なのです。
それは『天国と地獄』の権藤氏と犯人の関係にも似ている。根っこは同じ。歩いた道の違いから天国と地獄に居るだけで、一歩踏み出す先が違ったら、互いにどうなっていたか分からない。

ただ、犯人と刑事の邂逅が最後の最後に用意されている『天国と地獄』は、確実に犯人と刑事の対峙が核なのです。対して本作が用意した邂逅は中盤のみで、そこからも刑事ものや対決ものではないことが明示されているのです。

じゃあ、この映画は何なんだ?

これは「人情もの」。なんなら『人情紙風船』。人情ものだと思って観ると、そう悪い出来じゃないと思うんですよね。ただ、『人情紙風船』と比較しちゃうと、ちとさみしい。

2015年6月6日公開(2015年 日)

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