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インターステラー

インターステラー監督:クリストファー・ノーラン/ユナイテッド・シネマとしまえん/★3(58点)
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凄いし、巧いんだけど、ワクワクしない。
その星の1時間が地球の7年だかに当たるとか言って地球時間の23年(だったかな?)を無駄にするじゃないですか。その間に溜まったビデオレターを見るシーン。ここはグッとくる。この映画、ここがピークで、ここで終わっても良かった(<まだ中盤だよっ)。

どうもね、『ダークナイト』の時に気付いて(いや『メメント』の時から薄々気付いてたんだけど)、この映画で確信したのですが、クリストファー・ノーランの映画って“理詰め”なんですよ。
観ていて“グッとくる”シーンってほとんどない。
少し言い方を変えると、そのスクリーン上のシーンの中に俺はいない。観ていて心が動かない。なぜなら、そこにあるのは“理屈”だから。

だから「ふ〜ん、凄いね。巧いね」って他人事の感想しか出てこない。
「これこれこういう理由で凄いでしょ」って説得されるより、「何だか説明できないけど凄く映画的」って方が好き。この映画を観た後の最初の感想は何故か「フェリーニの『甘い生活』が観たい」だったんだけど、たぶんそういうことだったんだと思うの。
理屈じゃどうにもならない理不尽なものに振り回されるのが好きなの。だから女性に振り回されるフランス映画が好きだし、実際女性も好きなの。

でも、と言うか、逆に、それだからこそ、この映画に期待を寄せていたんですね。
“他人事でも面白い”映画として『2001年宇宙の旅』という先駆者がいるわけじゃないですか。宇宙物はそれができる。クリストファー・ノーラン向きの格好の題材だと思ったんですよ。言わば“本格SF”を期待したわけです。

ところが蓋を開けてみれば、家族家族と五月蝿い。ノーラン自身まで「ファミリー・ムービー」と言ってるらしい。どうにかしてこの映画を観客の“自分事”にして共感させようとする。そうなると「人類の行く末」よりも「父娘が再会できるのか?」って話になっちゃう。それはもう“本格SF”じゃない。

宇宙物って、孤独と絶望が基本だと思うんです。
気付いてる?この映画のマシュー・マコノヒーって、一度も独りぼっちにならないんだぜ。ブラックホールの中でも通信はできてるし、一方的でも過去の娘と通信出来てる。孤独と絶望を感じている(であろう)人はアン・ハサウェイなんだよ。『ダークナイト』もそうなんだけど、本来孤独であるはずのヒーローには仲間がたくさんいて、ジョーカーの方が孤独なの。なんかこう、俺が思っているものとノーランの感覚はちょっと違う。そしてアン・ハサウェイは相変わらず可愛い。

科学考証も立派だし細部も凄くて、それに飲み込まれそうなんだけど、全体としては何も気持ちが動かずピンとこない映画。それが正直な感想。

日本公開2014年11月22日(2014年 米)

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