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ペコロスの母に会いに行く


監督:森崎東/下高井戸シネマ/
★2(23点)本家公式サイト

古臭い人情喜劇。駄作じゃないけど映画が雑すぎて腹が立つ。たぶん監督自身がボケてるんだと思う。
#存在は知っていたけどなぜか観てなくて、キネ旬1位に驚いて慌てて2番館に足を運ぶ。
オープニングにドーンと「森崎東監督作品」と出て、「ああ、そうか。忘れてた。森崎東だから観なかったんだ」と思い出す。俺が認知症かっ。

アヴァンタイトルはアニメで「これこれこういう前提で映画を始めますよ」と教えてくれる。そういう背景を台詞の行間や演技で見せるのが映画ちゃうんかい!とイライラし始める。

母親の幼少期の思い出話に持ち込むのに、岩松了が写真を手にイラストを描くシーンがあります。少女二人が写った写真。私はここでブチ切れます。
設定は昭和18年。家庭用のカメラなんかありません。写真屋に行くか、写真屋を呼ぶかしないと写真を撮れない時代。口減らしで長崎にもらわれていくような貧乏家と幼い兄弟総出で畑仕事せねばならんような貧乏家の子供二人が、どこでどうやって写真を撮れるんだよ!回想シーンで謎が解けるかと思ったらスルーだよ。

映画が雑すぎる。もうこうなってくると粗しか見えない。

「しょうがないよ、10人兄弟の長女じゃない」。なんという説明台詞。だったら10人揃えて見せるべきだし、子守しながら針仕事すべきちゃうんか。

喫茶店のマスター温水洋一が若いウエイターに話しかけます。オイオイ、客の注文取っとる最中じゃないか!
出てくる生ビールどれもこれも泡が消えかかっとるやないけ!
車のウィンドウ閉めろよ!
息子と父親が居酒屋で待ち合わせするだけのシーンでどうして手持ちカメラで視線移動するのさ。何か意味があるように思えるじゃないか。
雑踏をかき分けもせず車椅子で行ける祭って、どんだけ客が少ないんじゃ!

「神は細部に宿る」これが私の持論です。細部が雑な映画は気持ちが乗らない。
その上エンディングで撮影風景ショットなんかを見せて興醒めさせる。本物の原作者と母親の姿だけで充分なんじゃないの?ま、気持ちが乗ってないから興醒めもしなかったんですが。

この映画の大きな齟齬は、原作は岩松了視点なのに、監督は赤木春恵に寄り添っている点だと思う。
それ故、最後の眼鏡橋のシーンは感動的なんだが、よーく考えてみると、あの年齢の夫婦は、若い時だって手をつないだりしないと思う。回想シーンで一度でも手をつなぐシーンがあれば別だけど。そもそも思い出すなら原田知世じゃなくて幼少期でしょ。

なんだかもう、森崎東は棺桶に片足突っ込んでて、現場をコントロールできないまま、スタッフが無理やりまとめあげたような印象の映画。

2013年11月16日公開(2013年 日)

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