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キャリー

キャリー監督:キンバリー・ピアース/渋谷シネパレス/★3(50点)本家公式サイト

アイドル映画と化した『キャリー』。もう『伊豆の踊子』みたいに定番アイドル映画にしちゃえばいい。『キャリー』は『伊豆の踊子』(<言いたいだけ)
文字通り俺のハートにヒットしたヒット・ガール=クロエちゃんですが(<ひどいオヤジギャグ)、クロエちゃんクロエちゃん言ってるほど可愛いと思っちゃいないんですけどね。
ヒット・ガールだって仮面してた方が良かったし、この映画だって血みどろになってからの方がいい。ただ、雰囲気を持ってる女優さんだとは思う。
ああ、そうか。仮装女優なんだな。日本なら仲里依紗みたいな(<血みどろが仮装か?)

前作と比較する気はさらさらない。だってデ・パルマの方が面白いに決まってんじゃん(<ただのデ・パルマ好き)。
いや、この映画もそれなりに楽しんだんですよ。しかし、何故いま再映画化なんだろう?

前作(と言うか原作なのか?)に忠実なようで、変な創作が入っていない点は評価できるのですが、いま映画化するには圧倒的にエピソードが少ない話だと思うんです。
それと設定。狂信的な母親の元で育った生理も知らない世間知らずな娘って設定が21世紀の今日でも通用するのかね、アメリカじゃ?

さらに言えば、この話は「血の話」なんですね。血を流す所から始まって豚の血を浴びるまでのお話。少女が女へ成長することと能力の覚醒がリンクし、親の抑圧の殻、学校という小社会の殻を打ち破り、まるで母親の胎内に戻るかのように母娘で土へと帰す。そして血族を途絶えさせる。
さて、このテーマが現代的な何を持っているというのか?(こう書いてみると現代的な意味もありそうな気がしてくるが)

「いま再映画化する意義」に疑問がある上、やっぱりクロエちゃんが問題だと思うんです。
「言うほど可愛くない」と書きましたが、パーティーに向かうクロエちゃんはやっぱりセレブ感がバリバリあるんですね。この感覚はシシー・スペイセクにはなかった。むしろ、ドレスアップしたシシー・スペイセクの“場違い感”こそが、観る者をヒリヒリさせていたように思うんです。

その結果、この映画は「美少女クロエちゃんをいぢめてウヒウヒ言う映画」に見えてしまう。たぶん原作はそうじゃない。決してモテ男ではなかったであろうスティーブン・キングが、ブサイク少女を借りて「このビッチどもめ!このビッチどもめ!」と、自身の鬱屈としたハイスクール時代の復讐を妄想した話だと思うんですよ。

結局これは、クロエちゃんで集客しようというアイドル映画だったのでしょう。ならば思い切った実験映画にしたら面白いのに、実に安定的でオーソドックスな仕上がり。制作サイドの志が低い。デ・パルマ版はシシー・スペイセクで集客しようなんて気はなかったはずだせ。だってシシー・スペイセクなんだから(<シシー・スペイセクって言いたいだけ)

日本公開2013年11月8日(2013年 MGM)

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