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ティファニーで朝食を〈デジタルリマスター版〉

監督:ブレイク・エドワーズ/新宿ピカデリー/★2(40点)本家

十数年ぶりに鑑賞して評価上げる。超駄作だと思ってたけど、普通の駄作だった。
割と最近、村上春樹訳の原作を読んで、当然映画は知ってたから、そのあまりの根底からの違いっぷりに驚愕して、これはもう一度映画を観なければ!と思っていたところへタイミングよくデジタルリマスター版が公開されたので、いそいそと劇場へ足を運びましたよ。

原作と映画は別物なんでね、比較しちゃいけないとは思ってるんだ。だけど、あまりにもヒドい。

原作は男(映画ならジョージ・ペパード)視点なんです。忽然と姿を消した奔放な女性(オードリーね)の消息らしきものを数年ぶりに聞くところから物語は始まる。「日本から来た紳士(本当はカリフォルニア出身)」と呼ばれる(あるいはジャップと呼ばれる)ユニオシ氏からの情報だとバーのマスターは言う。街中みんなが、気まぐれで可憐で天真爛漫なホリー・ゴライトリーが好きだった。彼女は誰のものにもなっちゃいない。雨の中で抱き合ったりなんかしていない。ましてや原作にティファニーなんか出てこない。ティファニーで朝食ってのはただの比喩だ。店先でパン食うなよ。田舎のコンビニにたむろしてるヤンキーかよ。だいたいカポーティ自身は「映画化するならマリリン・モンローで」って言ってたそうじゃない。

「消えた女の思い出話=喪失の物語」を「奔放な女が真の愛に目覚めるまで」という物語に改変してしまった映画。
ところが、所々、細かいエピソードだけ原作通りなんだよ。最上階でカメラマンやってるユニオシ氏とか。
あー、これ、アレだ。連載中の人気コミックの実写化みたいなもんだ。『テルマエ・ロマエ』とか『デトロイト・メタル・シティ』みたいな。
原作の本質じゃなくて上っ面だけつまみ食いするパターン。

そう考えると、冒頭、タクシーから降りてティファニーの前に立つオードリーの描写は、堂々「アイドル映画」の風格がある。まあ、アイドル映画ってこんなもんだよね。

なんか、こう書くと原作と違うから評価低いみたいに見えるけど、そうじゃなくて、普通にツマラナイんだ。この映画を魅力的に見せている功労者は、ジバンシーとヘンリー・マンシーニだと思う。

デジタルリマスター版公開2013年9月28日(1961年 米)

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