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嘆きのピエタ

嘆きのピエタ
監督:キム・ギドク/渋谷Bunkamuraル・シネマ/
★4(70点)本家公式サイト

だいぶシンプルに回帰してるけど、ギドク節が戻ってきた。

以前から言っているのですが、キム・ギドクの描く「愛」とやらは、押し付けがましいというか、暑苦しい印象があるのです。それが彼独自のものなのか、お国柄なのか、はたまたキリスト教的なものなのか分かりませんが。
しかし不思議なもんで、癖になるとやめられない。くさやの干物みたいなもんですな。ま、私はくさやの干物食べないんで、ブルーチーズくらいにしときましょうか。俺ねえ、いま『悪い男』とか観直したら5点付けると思うもん。

この映画で興味深いのは、「ピエタ」というくらいだから当然なのかもしれませんが、何らかの手段を講じようとするのが全て女性という点です。

主人公に近づく「母」は当然のことながら、その「母」を突き落とそうとするのも、別の被害者の母なのです。さらに、母ではありませんが、最終的に主人公にトドメを刺す結果となってしまうのも、また女性。
さらに言うなら、キム・ギドクは、彼女達の手を実際には汚させない。彼女達は未遂、あるいは無自覚なままなのです。

そこにあるのは、主人公が自ら贖罪の道を選択することも含め、キム・ギドクの“愛”だと思うのです。
冒頭に、彼の描く愛は押し付けがましいと書きましたが、物語上は暑苦しくとも、その背後にはひっそりと、隠し味のようにギドクの愛が横たわっているように思えるのです。

日本公開2013年6月15日(2012年 韓国)

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