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中学生円山

中学生円山
監督:宮藤官九郎/ユナイテッド・シネマとしまえん/
★3(65点)本家公式サイト

居場所の物語。
本人が意図しているかどうか知らないが、「大人になりきれない大人」を描かせたら随一の宮藤官九郎。彼の監督3作目で、今までで一番映画としてまとまっているように思うし、最近ますます磨きのかかった「先の読めなさ」も面白い。
ただ、変に意味を持った展開などいらなかったと私は思う。無茶でバカバカしい話の先に、ボンヤリと見えてくるもので充分だったんじゃないだろうか。

この話は「居場所の物語」だと思う。
団地という閉ざされた空間の中で、円山少年は妄想に居場所を見つけ、母は韓流ドラマに逃げ、妹は好きな人がいないことでクラスの中で所在なく、父親の居場所は書斎(?)である。近所の主婦たちは噂話で自分の所在を確かめ、電器店の韓国人は母国で居場所を失い、ボケ老人は団地を徘徊する。

ここに(正確には円山家に)典型的な「鶴の恩返し」が投入される。

円山少年には草なぎ剛が、プーこと坂井真紀演じる母親には『息もできない』ヤン・イクチュンが、妹には純音楽家・遠藤賢司演じる老人が、爪痕を残す“鶴”として投入される(生活の大半が団地外であるサラリーマンの父親には投入されない)。
そしてそれぞれの“鶴”には(ネタバレだけど)死ぬ者、去る者、留まる者という結末が与えられる。

この映画は、こうした枠組みの中で、妄想が現実を超えるファンタジーなんだと思う。

余談

「一人で歩くと徘徊だけど、二人で歩けばデートだよね」←これ名台詞。これ言いたい(<どこで?)

2013年5月18日公開(2013年 東映)

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