話は面白いんだが、映画が古臭い。まるで80年代の演出。一言でいうならダサい。
顔のアップからカメラが移動して胸元のバラ、なんてまったくもってダサい。
実は、奇跡的にチャンドラー的な何かが降臨した前作の段階で、薄々気付いてはいた。
珍作『茶々』でおなじみ、この東映の社員監督が、実は分かっていないんじゃないかってことを。
時折、無茶な手持ちカメラにしたり、部屋(セット)一つ丸々ぶっ壊したり、どうやら深作欣二的なことをやりたがっているように見える。
この話に必要な演出は、実録風じゃないと思う。むしろスタイリッシュさなんじゃないかな?
深作欣二よりも岡本喜八。それだったらもっと笑えて泣ける映画になったと思う。
安藤玉恵に免じて★3。
2013年5月11日公開(2013年 東映)
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