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フライト

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監督:ロバート・ゼメキス/新宿バルト9/
★3(68点)本家公式サイト

ロバート・ゼメキスの『失われた週末』。ドン・チードルが敏腕弁護士って言われてもオーシャンズの謀略じゃないかと思ってしまう。この設定は酒でも呑まないと飲めない。
最初に誤解のないように言っときますが、面白かったんですよ。この後、延々悪く言いますけどね。

「英雄か犯罪者か」という宣伝文句から想像するほど、主人公の評価を巡る葛藤は無いんです。
何故なら、この映画は徹底して主人公視点を貫き、評価は風評でしか描写されないから。いやまあ、最初の頃は胸を大きく開けた英国美人ケリー・ライリー視点の描写がありますけどね。

要するにこの映画、宣伝文句からは飛行機事故を巡る物語のように思えますが、おそらくゼメキスの目指した所は人間ドラマなんじゃないかと思うのです。

しかしこの主人公が自分自身に対してどれほど葛藤しているかというと、そんなでもない感じがしてしまう。何故なら主人公視点を貫くから。
これは考え方なんだけど、方法は2つあったと思う。
状況など第三者の視点も交えた、言わば神の視点で、酒に溺れる人間の愚かさを描写する方法。
主人公視点を貫くなら、アル中であることを自覚させて、「いけない、いけない」と思いつつ酒に手を出してしまって落ち込ませる方法。

デンゼル・ワシントンは巧いし、ゼメキスの演出も衰えてはいないんだけど、この映画が描きたかった本質は何かと問われたら、イマイチ分からない。
「軽く酒飲みながら操縦しちゃうパイロットとかいるんですよ、マジで」という告発物にも見えちゃうし。

だいたい、ロシア人が観たら「この程度は飲酒の内に入らない」って言うよ。
中国人が観たら「最後まで嘘つき通せよ」って言うよ。きっと。

日本公開2013年3月1日(2012年 米)

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