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アルゴ

アルゴ監督:ベン・アフレック/ユナイテッドシネマとしまえん/
★5(90点)本家公式サイト

「誰の言葉だ?」「マルクス」「グルーチョか?」←これ言いたい。
本当はカール・マルクス、あの「資本論」の著者で共産主義の必然性を説いたあの人ね。
いやまあ、本当に彼の名言かどうか分からないけど、劇中ではそう言ってるね。
そしてグルーチョ・マルクスは、言うまでもなくハリウッドを代表するコメディアン=マルクス兄弟。
そしてこの映画の背景は「東西冷戦」。
この東と西を代表する「マルクス」は、何やら象徴的な気がしないでもない。ま、ただのしょーもないオヤジギャグかもしれないけど。

そういうわけで(<どういうわけだ)この映画の時代背景は、最も「骨太サスペンス」が似合う時代。別名ジョン・フランケンハイマー狂い咲きの時代。あるいはリチャード・レスターですら骨太サスペンスが撮れちゃう時代。あの時代の空気は、何かそういうものがあったんだと思う。『クレしん オトナ帝国』の“ニオイ”みたいなもんだ。勝手な推測だが、ベン・アフレックはこの映画で、あの空気感を大切にしたのではなかろうか。

そしてこの映画の最大の良い所は、説教じみた余計なことを「言葉」で語らない点。

「最初は反対してすまなかった。ありがとう」「いやいや、君の空港での力説はよかったよ」なんてことを言葉にせず、男二人が無言で握手するというね、こーゆー所。
思想的なことは一切口にせず、ケンタッキーを食べるイラン市民を描写するとか。

あと、最後に帰るのが典型的アメリカ郊外の家なのね。『グラン・トリノ』のセットの使い回しかと思うほど。この“典型的な家”って重要でさ、ここに緊張状態から開放された男の“平穏な幸せ”が描写されてると思うの。
そしてあの空港での絵コンテのクダリ。映画って楽しいもんだって思いが凝縮されてると思うの。

日本公開2012年10月26日(2012年 ワーナー)

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