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エージェント・マロリー

エージェント・マロリー監督:スティーブン・ソダーバーグ/ユナイテッドシネマとしまえん/
★4(80点)本家公式サイト

超人の出ないスパイアクション。面白いんだけど、地味すぎてウケないんだろうな。
この映画の難点を最初に言うと、主演女優が圧倒的に下手なのね。観終わって知ったんだけど、どうやら本職は格闘家らしい。でも観てる最中「目の動きとかが素人っぽいなあ」と思って観ていた。本当の女優さんって、やっぱり上手なのね。
でも、たぶん、この主演女優の「生身の肉体」が必要だったんでしょうよ。

最初の人質救出作戦の見せ方が惚れ惚れするほど秀逸で、ほとんど台詞もないまま、細かいカットを重ねて、混乱なく見せきってしまう。
ま、俺はソダーバーグに甘いんだけどね。

ところが細かいカット割りから一転、マロリーが犯人を追いかける姿は長回しするの。ハイここ!ここ重要!
このシーンで、「この映画は生身の人間を描写する映画ですよ」宣言をしているわけです。

格闘シーンはほぼ全て室内。超人的な活躍はしない。使用するツールもブラックベリーのアプリ。スパイ映画的な秘密道具もない。
この映画は徹底して“生身”の人間にこだわる。

そしてこの映画の構図は「女1人vs男多数」となっている。
ソダーバーグは同じ男女間の構図を『ガールフレンド・エクスペリエンス』でもやっている。それは高級娼婦の素顔をドキュメンタリー風に描いた映画で(そういや、主演はポルノ女優か何かでやっぱり本当の女優じゃなかった)、男達の欲望の対象となる女性だった。
『エージェント・マロリー』も実は同様で、彼女を狙う男達は“金”という欲のために行動している。言わばマロリーは、男達の欲望の捌け口となるのだ。ま、バンデラスは「新しいLifeとWifeが必要だ」って言うけどね。ダジャレかよ。

この映画は、男達の欲望の捌け口である“生身の”女性が、その身体一つで男達に挑む物語である。もしかすると『ガールフレンド・エクスペリエンス』と対になる映画なのかもしれない。
それは何か(いずれも特殊な職業ではあるが)「女性の(一つの)生き様映画」と言えるような気がするし、そうでもないような気がする(<どっちだよ)。

追記

初回入場特典でマロニーをもらったよ。エージェント・マロニーって書いてあったよ。ダジャレかよ。今夜は鍋だ。

日本公開2012年9月28日(2011年 米)

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