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外事警察 その男に騙されるな

外事警察監督:堀切園健太郎/渋谷東映/
★3(60点)本家公式サイト

古沢良太の秀逸な脚本は相変わらずグウの音も出ない。しかしドラマ版の熱狂的なファンとしては不満も多い。グウ。
テレビ的な画面作りは別として、おそらくこの映画単体として観たらソコソコ面白い話だと思う。
いやいや、その父娘関係はデキすぎでしょ、とか、韓国までスイッチを持って来い!なんて要求の仕方あり得ないでしょ、というツッコミ所は“わざと”ツッコミ所として用意され、物語の締めの周到な伏線として機能する。
さすが古沢良太。

テレビドラマの「外事警察」かれこれ3回くらい観て、観るたびに心臓バクバク鳥肌立って鼻血出そうなほど興奮しまくって毎回号泣した。全6話5時間半一挙放映を観た時は泣きすぎてドッと疲れたよ。梅林茂の不穏な音楽もいいしね。
はい、ワタクシ、ドラマ「外事警察」の熱狂的なファンでございます。

ドラマと映画は本来別物であるべきだし、比較しちゃいけないんだけど、2時間という時間の限界を感じてしまうのね。

この話は古沢良太版『張り込み』で、協力者の取り込みと、その潜入調査を見守るだけの警察という尋常じゃない緊張感に私は魅力を感じた。
映画は、その魅力に辿り着くまで1時間近くかかる。
そして、制約された空間と条件の中で繰り広げられる心理戦よりも、大きなストーリー展開の方を映画版は選択したようだ。

だいたいさあ、真木よう子だとちょっとした内偵くらいヒョイヒョイとやっちゃいそうじゃん。特殊能力持ってそうじゃん、真木よう子。巨乳だし(<関係ない)。
テレビ版はねえ、石田ゆり子なの。スパイなんて出来るように見えないの。そんな「私できません」と言う彼女に無理矢理なんかさせるという、大変S心をくすぐるシチュエーションなの(<何か間違ってる)。それでいて女性のしたたかな一面も見せるというね。石田ゆり子サイコー。石田ゆり子可愛い(<ますます間違ってる)。

そういうわけで(どういうわけだ?)、和製ハードボイルドスパイムービーとしては及第点をあげてもいいんだろうけど、個人的な思い入れがありすぎて、ちょっとねえ・・・。

余談

こうしたテレビドラマの映画化は、今や日本映画のビジネスモデルとしてすっかり定着している。そして私のようなドラマファンが劇場に足を運び、「む〜」と言って帰ってくるのだ。

実はこのビジネスモデル、ハリウッド映画ではほとんどない。『SEX AND THE CITY』があるけど。おそらく世界展開を視野に入れているハリウッドでは、テレビドラマはかえって足枷になるのだろう。

この日本映画ビジネスモデルを定着、浸透させたのは『踊る大捜査線』であることは間違いないだろう。
しかしその歴史は古く、元はテレビアニメの「劇場版」だった。おそらく東映まんがまつり辺りが先駆けだろう。私が子供の頃にあった『マジンガーZ対デビルマン』あたりじゃないだろうか。
しかしそれらの劇場版はまさしく「まつり」、つまり「ファン感謝祭」のようなもんで、単体の作品として出来の良いものがそうあったとは思えない。
初めて単体の作品として高い完成度を誇ったのは『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』である(断言)。
先に『踊る大捜査線』を持ち出したが、実写においてテレビと映画のメディアミックスを意図的に行った最初の作品は、私の記憶によれば、同じくフジの『パ★テ★オ』だと思う。

メディアミックスと言うと、角川書店と徳間書店がピックアップされるが(これを語りだすと長くなるのでやめるが)、フジテレビもメディアミックスの歴史に大きな足跡を残すのだ。「外事警察」はNHKだけど。

2012年6月2日公開(2012年 日)

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