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裏切りのサーカス

裏切りのサーカス監督:トーマス・アルフレッドソン/新宿武蔵野館/
★3(55点)本家公式サイト

格調高い作りではあるのだが、雰囲気だけのような気もする。もはや東西冷戦が遠い昔になったせいかもしれない。
たぶん小説で読めば面白いんだろうけど、ドラマツルギーとしては、というか、可視化した場合には、重大な欠陥があるように思う。

映画だけ素直に観ると、「“もぐら”を見つけられないとどうなるんだ?」ってことが分からないんだよ。
「んなもん、裏切り者がいたら困るに決まってるじゃないか!」って言われると思うけど、そうじゃないんだよ。

国家存亡の危機になるのか?第四次世界大戦になるのか?
その後の歴史は我々知ってるじゃん。東西冷戦なんて昔の話。今となっては過去の亡霊みたいなもんさ。
まだソビエト連邦が現存している最中、まだ「東西冷戦」を生々しく感じられる時代だったらこれでもいいだろうよ。
だけどベルリンの壁もない今日に作るんだったら、「“もぐら”を見つけられないとどうなるんだ?」ってことを観客に呑ませてくれなきゃいけないんじゃない?

あるいは、ゲイリー・オールドマンが逆に命を狙われるってんだったら、それでもいい。
これじゃ楽隠居の道楽にしか見えないよ。
要するに、主人公側に「危機感」が感じられない。
格調高い作りは認めるけど、『ジャッカルの日』ほどの緊張感はない。
『インファナル・アフェア』みたいなやり過ぎ感は求めてないけど、「裏切った!」「裏切られた!」って丁々発止がもっとあっていい。

日本公開2012年4月21日(2011年/英=仏=独)

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