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アリラン

アリラン監督:キム・ギドク/渋谷シアター・イメージフォーラム/
★3(68点)本家公式サイト

キム・ギドクは純粋だ!
この映画で一番驚くのは、スタッフゼロの自画撮りにもかかわらず、映像の完成度が高いこと。
計算された凝ったカメラアングル。お手本にしたいような編集。
ストーリーに気が散らない分、キム・ギドクの画面作り能力の高さがよく分かる。

これは、有り体に言えば、ギドクのリハビリ映画である。
一般的には心情を吐露することがリハビリと言えるのだろうが(もちろんそうした面はあるが)、むしろ完成度の高い画面作りがリハビリになっているように思う。
いや、映像の腕に関してはリハビリの必要なんか全然ないんだよ。
つまり、完成度の高い画面作りのために、自己を客観視せざるを得ないことが、一つのリハビリなんだと思う。
言い換えれば、監督キム・ギドクが役者キム・ギドク2や役者キム・ギドク3をレンズを通じて見つめているのだ。

この演出は、ドキュメンタリーでありながら、ギドクの純粋な「観客サービス」でもある。
彼は実に映画に対して、そして観客に対して純粋である。
純粋であるが故に傷つき、純粋であるが故に重き荷を背負って歩み、その姿を客観視して涙するのだ。

日本公開2012年3月3日(2011年 韓国)

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