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おとなのけんか

おとなのけんか監督:ロマン・ポランスキー/日比谷・TOHOシネマズシャンテ/
★4(70点)本家公式サイト

人間(大人)の小ささを描いたスケールの大きな映画。いいぞ!もっとやれ!でも何でポランスキー?
人の争いごとの理由に「性格が合わない」なんてことをよく言う。
なもんだから人は、やれ血液型だ星座占いだと「性格」という得体の知れないものを可視化しようと躍起になる。
しかし私が思うに、本質は性格ではなく「価値観」の相違なんじゃないだろうか。
だって、血液型が原因の戦争なんて有史以来一度もないんだぜ、たぶん。
もちろん「価値観」を形成する要因の一つとして性格は大きく影響するんだが。

この映画は、三人三様ならぬ四人四様の「価値観」、言い換えれば「一番大切なもの」を具象化し、それらを傷つける。
最も分かりやすい携帯電話をはじめ、バッグ、画集、マイホームの象徴としてのチューリップ。
それら「小さなもの」がちょっと傷つけられたことで逆上する様を見ながら、「人間ってちっちぇーな」と笑う映画なのだ。いいぞ!もっとやれ!

よく分からないのだが、エンデイングの公園の風景は、オープニングの子供たち(主人公の子供ら)が仲直りしているように見える。いやまあ、私の見間違いか深読みし過ぎなのかもしれないけど、実際ハムスターは死んでない。
要するに、けんかの原因なんてその程度のもんさ、という風にも思える。

ただ、どうしてポランスキーなのか(舞台を見たポランスキーが気に入ったらしいが)、そして何故帰れもしない(帰る気もない)アメリカ・ニューヨークのまま映画化したのか、よく分からない。
もしかするとそこに深い意図があるのかもしれない、とも思うのだが、ポランスキー自身が「対岸の火事を笑う」というスタンスで撮った映画なのかもしれない。
お前、よく笑ってられるな。

日本公開2012年2月18日(2011年 仏=独=ポーランド)

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