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チェブラーシカ (1969年オリジナル版)

監督:ロマン・カチャーノフ/DVD/
★5(90点)本家

ウチのヨメが絶賛してるよ、ワニのゲーナを。
ロシア映画というよりソ連映画。
日本リメイク版の『チェブラーシカ』を(大人の事情で)我が家で鑑賞したのをきっかけに、ウチのヨメがワニのゲーナに惚れ込みましてね。それで今さらオリジナルを鑑賞したわけです。

ヨメがゲーナを絶賛する理由は、「自分の特性を最大限生かした職業に就いている」から。

この理由に加える私の解釈はこうだ。
世の中、自分の特性すら気付かない(気付こうとしない)人がほとんどである。仮に自分の特性を知っても「本当はワニなんかに生まれとうなかった」などと、それを受け入れようとしない。
ゲーナは、己を知り、それを受け入れている立派な人物(ワニ)なのである。

しかし、ウチのヨメは、チェブラーシカは嫌いらしい。

我が家は基本、ダメな人や生きるのが下手な子は共感するが、バカは嫌いなのだ。
生きるのが下手な子、例えば『ジャーマン+雨』とか『ゴーストワールド』なんかとても共感する。生きるのが上手な(要領がいい)子でも、「おじゃる丸」や「クレしん」は頭がいいから好きだ。
この世で最も嫌いなタイプが野比のび太で、バカのくせに要領よくやろうとする。しかも他人の力を借りて。おまけに微塵も反省しない。人間のクズ。こういう人間は社会悪でしかない。

そういうわけで、チェブラーシカはバカなので嫌いなのだろう。
と私は思ったのだが、「外来種だから」という理由だそうだ。
外来種は生態系を破壊するからね。

というムダ話はどうでもいいとして、真面目にこの映画を語ると、この時代にこのクオリティーでパペットアニメを作れる技術は凄いと思う。
ユーリ・ノルシュテインの師匠だとは、今の今まで知らなかったよ。
山下達郎の師匠が大滝詠一みたいなもんだね(<何のための例えだ?)

ただ、いろいろ調べて分かったのだが、原作は体制批判を目的としているそうなのだが、映画はかなり体制側を意識しているような気がする。原作者自身が脚本を書いているにも関わらず。
(例えば、3話目の工場排水の話は原作通りだが、2話目の行進に憧れる話は原作にないらしい。1話目も原作とは結末が異なるそうだ。)

この話の持つ「シュールな可笑しさ」は、ソビエト連邦共和国という体制による「理不尽」さに翻弄された結果なのかもしれない。
そういや、カネフスキーの映画にもシュールな可笑しさがあったんだよなぁ。

(1969年 露)

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