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モールス

モールス監督:マット・リーヴス/TOHOシネマズ六本木/
★2(22点)本家公式サイト

無駄な過剰演出。ブレブレの視点。どの気持ちで観たらいいんだ?ちなみにオリジナルは未見。
オリジナルは観ていないので、オリジナルがそうなのか、リメイクのせいなのか分からないが、何を主眼に置いた映画なのか分からないというのが正直な感想。
正確には、視点の置き方というか観客の感情をどうリードしていくかが分かってない映画。

お父ちゃん(じゃないけど)が病院に担ぎ込まれる所から映画が始まり、回想のように話が戻りますね。
これだと観客は「何が起きたんだろう?」「どういう事件なんだろう?」という興味を持つのが普通でしょう。
ところが、(事故はともかく)あっさり“正体”を明かしてしまいます。観客の興味はそこで途切れてしまうのです。
この刑事なんか、狂言回しにすらなってない。

一番考えられるのは、少年・少女の叶わぬ恋物語、ということなのかもしれない。
『ロミオとジュリエット』も持ち出してくるしね。
ただ、ロミ&ジュリは「大人の勝手で叶わぬ恋」であり、『ウェストサイドストーリー』は「人の身勝手で叶わぬ恋」なのだ。要するに人次第では回避可能な障害であり、不幸な結末に反省と教訓が得られるのだ。
この映画は「人種の違い」じゃないか。んなもん、どうにもならんわ。

それだったらロミ&ジュリなんぞ持ち出すまでもなく、観客を少年の視点に置けばいいだけのことだったはずだ。
ヒットガール=クロエちゃんが豹変する様を、少年と一緒に観客も驚愕の目で見るべきだった。
しかし、これも早々に“正体”を明かしてしまう。しかも変なCGで。
そのくせ、思わせぶりな無駄に過剰な演出が多い。

もしこの構成、すなわち「観客=神の視点」で描くとすれば、「少年よ!そんな女に惚れちゃいけねーぜ!」という「志村!後ろ!後ろ!」的な物語であると思う。
もしこれが正解だとしたら、観客には「少年が少女に惚れる説得力」と「少女の悪意」が読み取れなければならないはずだが、どっちも無いような気がする。

もしこの映画が「哀しい恋物語」に主軸を置いているとしたら、正直哀しくない。
好きな女が目の前で怪物になっていく様は大変哀しいはずだが、先にも書いた通り、観客は既に見てしまっている。
いやもう、『妖怪ハンター ヒルコ』を観て出直してほしい。

日本公開8月5日(2010年 米)

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