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死刑台のエレベーター

死刑台のエレベーター監督:緒方明/テアトル新宿/
★2(45点)本家公式サイト

オリジナルとの比較以前に、現代日本に設定した企画の段階で失敗だと思う。だってオリジナルはコントじゃん。
監督の緒方明曰く、頼まれ仕事だそうで、「オリジナルと比較しないで(笑)」と言ってるそうだが、いやもう比較する以前の問題。

オリジナル『死刑台のエレベーター』の良さはストーリーじゃないと思うんですよ。
端的に言えばあの雰囲気。
夜の街を歩く手持ちカメラとか、即興演奏と言われるマイルス・デイヴィスの名演とか、コントみたいなしょーもない話とか。
諸々が偶発的に「いい感じのデタラメさ」になってるから面白い映画なんだと思うんです。
あのねえ、フランス映画の魅力って、いい感じのデタラメさなんですよ。

ところが緒方明の持ち味は「生真面目さ」なんだな。
彼の好む題材も演出も生真面目さが漂う。
いや、ディティールは結構雑なんだけどね。
例えば、今時の医者はタバコなんぞ吸わないだろうにジッポのライター持ってたり。携帯置き忘れてんのにジッポとナイフはしっかり持ってたり。優秀な医者だというわりに車のキー付けっぱなしだったり。いやいや、そんなんじゃワインに錠剤溶けないでしょうよ。しかもその程度の量じゃゲーゲー吐く前にグッスリ眠っておしまいなんじゃない?

そもそもこの「デタラメの魅力」の映画を、名作=いい話と勘違いして「恋愛モノ」的に生真面目に捉えるからオカシナことになるのだ。
コーエン兄弟みたいに「可笑しくて悲しい人間の業」という扱いを前面に出すならば、リメイクの意義があったろう。
あるいは韓国リメイク。
やたら熱いドロドロした話に仕上げたら、リメイクとして面白かったと思う。

現代日本に置き換えることに無理があるよね。
5時半消灯って、お前ら少しは残業しろよ。そりゃ、不倫する暇もあるわ。

2010年10月9日公開(2010年 角川他)

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