December 2019  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

カラフル

カラフル監督:原恵一/ユナイテッドシネマとしまえん/
★3(68点)本家公式サイト

私には少々メッセージ色が濃すぎたようだ
たいへん真摯な映画だと思う。とてもいい話だ。

原恵一は「過去を受け入れ、未来へ顔を向ける」映画が得手のようだ。
前作『河童のクゥと夏休み』も『戦国アッパレ』や『オトナ帝国』も同様である。

その受け入れるべき“過去”は、決して塗り替えられないものとして明確に提示され、時として痛切である。
またある時は“過去”との対話を試みる(この映画では路面電車のクダリがそうなのだろう)。

そして“未来”は、一歩を踏み出すまでにも至らず(決して数年後のエピローグなど用意しない)、それでも顔を上げて“未来”を見つめようとする。
“未来”は明るいか暗いかは分からないが、「それでもオラはオトナになりたいぞ!」と言うのである。

この「未来へ顔を向ける」姿勢が、原恵一映画が観客に与える希望なのだろう。
「ココロとカラダ」が一致しない世代を「肉体の宿借り」という“設定”として用いているのも秀逸だと思う。
とてもいい話だ。

しかし、私には少々メッセージ色が濃すぎる。
『カラフル』というタイトルの意味を説明せねばならないことからも、少々説教じみている。
決定打は音楽。
小柄な若い女性がカヴァーしているとはいえ、尾崎豊にブルーハーツ、アンジェラ・アキときたら、説教臭くて吐きそうだ。「正しいものは何なのか」とか「負けないで泣かないで」とか直接的な言葉は下品でしかたがない。まあ、「カッコつけた騎兵隊がインディアンを撃ち殺すウンヌン」みたいなのはマシだが。
ウチのヨメは「原恵一がこんなダサい選曲をするはずがない。絶対亀山千広の謀略だ」と言い張っているが、さて真偽の程は?

余談

今の今まで知らなかったのだが、10年前に実写化されてるのな。
監督は、この手のいい話を100%中途半端な出来に仕上げることでおなじみ中原俊。脚本は、他人に書いたら100%失敗する森田芳光。

2010年8月21日公開(2010年 東宝=サンライズ=フジテレビ)

comments

   

trackback

pagetop