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ウェスト・サイド物語



監督:ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス/TOHOシネマズ府中/★3(55点)本家

「よく出来てるなあ」と冷静に感心する映画
テレビで断片的にしか観たことなかったので、一度はスクリーンで観てやるべ、ということで劇場へ。
午前十時の映画祭に感謝。

そもそもが、「白虎隊」と並ぶ世界二大バカな若造話「ロミジュリ」なわけですから、話自体は面白いとか面白くないとかいう次元じゃないわけですわ。
というわけで、大して興奮も憤慨もせず冷静に観ていたのですが、そのせいかどうか、“匠の技”に自然と目が行ったのです。

レナード・バーンスタイン(エルマー・バーンスタインと間違っちゃうんだよね)の音楽やソウル・バスのオープニングはもちろん、ロミジュリ・アレンジの面白さ。

例えば、二人の出会いはダンスパーティーなんすよね、やっぱり。7年後のフランコ・ゼフィレッリ版のパーティーでの出会いは印象的な正統派ですが、本作は「マンボ!」とか言ってラテン系ノリノリの直後にしっとりとギャップで印象を残すんです。

例えば、「おお、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」「それは私がロミ山田ではないからだよ」でおなじみの窓辺のシーン。なるほど、アメリカの下町ならこうするのね、という場所。そこに印象的な「トゥナイト」の歌。

他にも、決闘直前に主要人物達の交錯する想いを歌を重ねることで魅せる上手さや、本家よろしくジュリエットが死んだとか死なないとかあんまり意味のない偽情報とか(笑)

そしてなんと言っても、最初の街中でのナントカ団同士の小競り合いシーン。
しばしば“空”を写すことからロケ撮影してることが分かりますが、注意深く観ると、ロケとスタジオとオープンセットで別々に撮って巧みな編集で繋げてるんですね、たぶん(その後のシーンはスタジオ撮影ばかりになりますが)。
思い返せば、監督ロバート・ワイズって元々編集畑の人だったんですよ。ウィキペディアじゃ音響効果って書いてあるけど編集だよ。ウィキペディア信用しちゃいけないね。だってあんた、『市民ケーン』の編集したのはロバート・ワイズだよ!

日本じゃ1年半の超ロングランだったそうですし、米アカデミーも取った大ヒット映画で、世代によってはちょうど『タイタニック』みたいな存在の映画なんでしょう。
そしてそれだけの集客力を持つだけの“匠の技”が様々込められていたことも、約50年後の現在観ても分かるのです。ま、50年後の現在でも通用するかどうかは別として。俺が面白かったかどうかは別として。

余談

ジェローム・ロビンスはブロードウェイミュージカル版「ウェスト・サイド物語」の演出家で、映画化にあたってミュージカル経験の無いロバート・ワイズと共同監督になったそうだが、ワイズと意見が合わず早々に降板したそうだよ。だから共同監督名義でも実際はワイズ映画なんだそうだ。
そんなワイズが『サウンド・オブ・ミュージック』も撮ってミュージカル映画の巨匠として名を残すんだから不思議なもんだよね。
本来ノンジャンルの人なんだけどな。『地球の静止する日』とか『アンドロメダ…』とか『スター・トレック』とか。ん?SF畑?

(1961年 米)

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