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ボヴァリー夫人


ボヴァリー夫人

監督:アレクサンドル・ソクーロフ/シアター・イメージフォーラム/★3(50点)本家公式サイト
「ええっ!」の連続。さすがソクーロフ。愉快だったよ。
「実験好きの映画下手」のソクーロフ。もうね、物語る気なんかさらさら無いんだ。
いろんな事象や人物が唐突に出てくる。省略しすぎ。そのくせ棺桶の搭載なんかは長回しなんだ。
そういう所が可笑しくて3点付けちゃったけどね。
だいたいさあ、俺、ソクーロフ嫌いなんだ。嫌いなのに「ソクーロフのボヴァリー夫人!?ええっ!?」ってんで観ちゃったんだけど。うーむ・・・。

なんでも完成直後にソ連が崩壊し、ごく小規模で公開されたきりだったそうで、ソクーロフ自身が再編集して20年後に日の目をみたらしい。
私は『太陽』を「実験容器の如き設定に置いた素材を眺めているだけ」と評したが、本作もまた同様。
ただ、20年後の今よりも情熱的に人物を取り扱っている。だって情熱的なボヴァリー夫人だもん。
いや、文芸映画を期待したらエライ目に合うけど。

この映画で、ソクーロフの“実験”の顕著な例が「音」であることは、すぐに気付くだろう。
蝿の羽音。一度も姿を見せない列車の汽笛。
彼女が抱く田舎町への嫌悪感や、ここではない何処かへの憧れを表現しているのかもしれない。
ついでに言うと、ロシア語とフランス語が混じってるのはなんでだろう?一度、日本語に聞こえる場面もあったのだが、気のせいだろうか?

私はロシア語は分からないが、少なくとも「ボヴァリー夫人」という原題では無いと思う。
「Rescue And Save」あるいは「Save And Protect」という英題が振られている資料もあることから、本当は「救済」あるいは「救済と庇護」といった意味合いのタイトルなのかもしれない。

(09.10.20 渋谷シアター・イメージフォーラムにて鑑賞)

日本公開2009年10月3日(1989年 2009年ディレクターズカット版)


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