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一票のラブレター

監督:ババク・パヤミ/飯田橋ギンレイ/★4(61点)

世界は広いようで結構狭い。
年に100本を超える映画を観ているくせに話題の大作なんかは観ていないもんだから、所謂一般的映画ファンだと言う人の会話に入っていけないことが多々ある。
で、「どんな映画を見るんですか?」と聞かれた場合、最近私は決まって同じ答えをするようにしている。

「割と何でも観るよ。ハリウッドメジャー以外は」

ていうか、もまいらがハリウッドメジャー「しか」見てねーんだろ?と悪態もつきたくなるのだが。
まあ、私もハリウッドメジャーを全否定しているわけじゃないんだけどね。
ただ、どうも、例えるなら煽情的な単語が飛び交う大衆週刊誌や夕刊紙の様な感じがしてしまう作品が多い気がする。
高校生の時の国語の教師が「煽情的な単語の雑誌ばかり読んでいると言語感覚が鈍る」と言っていたことがあって、私は今でもそれを信じている。そしてそれは、そのまま映画にも当てはまると思っている。
作られたものであるにせよ、私は多くの国の映画を観、その国の文化や風土に触れている。それがどうしたって話なのだが、それがとても楽しい(時に理解不能の場合もあるが)。「世界は広いな」そう思う瞬間に度々出くわす。この映画の選挙制度などもそうだ。

なんだろう?イランという国は恋愛表現の規制が厳しいのだろうか。
「年に何回も選挙をすればいい」
こういう間接的表現がとても映画的で私は好きだ。とても切なくて好きだ。

しかし、ふと、こうも思うのだ。
日本だって、ちょっと前まで同じではなかったか?と。
選挙だって同様だ。日本に選挙制度が根付いたのはそう遠い昔ではない。いや、今でも地方へ行けば、「主人に聞かないと投票する人が決まらない」という状況はあるかもしれない。
選挙も自由恋愛もあたりまえになった今、我々は代わりに何かを失ったのかもしれない。
この映画に流れるゆったりした時間を観ながら、そんなことをふと思った。世界は意外と狭い。

日本公開2003年1月25日(2001年伊=イラン)1時間40分


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