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大地と自由

監督:ケン・ローチ/ラピュタ阿佐ヶ谷 /★4(78点)

善悪二極論に集約する米制戦争映画が全てバカらしく思える魂の闘争映画。泣いた。
『ミツバチのささやき』『エル・スール』『蝶の舌』等、スペイン内戦の前後日談や周辺談(って言うか?)を描いた映画は多いが、内戦そのものを直接描いた映画は意外と少ない。(『誰がために鐘は鳴る』は設定を借りただけで内戦を描いた代物とは到底言えない)。前々からスペイン内戦を学ばねばと思っていたが、いやあ勉強になりました。

ケン・ローチ作品を観たのは初めてだったが、噂には聞いていた。イギリスの労働者階級を描く人、バリバリの左翼(本当かどうかは知らないが)。では何故60年も昔の他国の歴史を描くのか。
「この村だけでなく広い視点で考えるべきだ」といった劇中台詞にもある通り、イギリスにとどまらずグローバルな視点で捉えようということなのだろう。これは単に歴史を描いた映画ではない。「革命は伝染する」(これまた劇中台詞)言い換えれば現代にもその意識は脈々と流れているということだ。だから孫娘のエピソード(特にラスト)が生きるのだ。土に返ることで、またどこかで新しい芽がめばえるのだろう。

職場内革命家(それは組合などという労働者の権利を謳うものではなく業務の改革・改善について)として、保守派(現状維持派)と幾度も闘争を繰り広げてきた私にとって、派閥抗争などというありがちな企業ものよりもナンボか身に沁みた。私の推進する効率化(あえて合理化という言葉は使わない)は、人件費削減を目論む巨大な権力に利用されようとしている。改革派も決して一枚岩ではない。「総論賛成各論反対」は必ずある。自分の部署となればおよび腰になる者もいる。実現の暁には職を失う者もいるかもしれない。一緒に仕事をしてきた仲間に「裏切り者」と呼ばれるだろう。どうなる俺!?「何のために戦ってきたんだ!」と泣く日が来るのか?白いシーツを血で染めてゴミの様にのたれ死ぬのか?(<そりゃワイダだ)
うーん、既に感染してるな俺。

(1995年英=独=スペイン)


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