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色即ぜねれいしょん




監督:田口トモロヲ/吉祥寺バウスシアター/
★2(40点)本家公式サイト

こそばゆいだけでツボを押してくれない。下手なマッサージみたいな映画。
MJことみうらじゅん先生の原作は未読。
にも関わらず、よく聞かされて知りすぎた話。設定は丸々自伝(臼田あさ美の口もとなんて、みうらじゅんがマンガで描く女性にそっくりだ)。
通りに面した角部屋で、蛍光灯からぶら下げたマイクでカセットテープに録音した自作曲も実際にいくつか聞いたことがある。
いや、文化祭の観客を沸かせるような曲じゃなかったよ。一味もふた味も、いや五、六味足らない。
MJは、仏像からユルキャラまで、トン祭り(トンマな祭り)からカニ料理の旅行パンフまで、世の森羅万象の“魂”を発見することに関しては優れた才を発揮するが、自ら産み出す物には“魂”が入っていない。

そんな、おそらく魂が入っていないであろう原作を、変にいい話にしようとしてるもんだから、“くすぐり”だけの上っ面映画に見えてしまう。

だいたいさあ、原作ウンヌン抜きにしても、「悩みらしい悩みが無いのが悩み」という“前フリ”があるわけでしょ。家庭教師の彼女が妊娠したかもしれない件に「大人の悩みだ」という“中フリ”まであるわけでしょ。
そしたらドラマツルギーとして、主人公は大きな悩みの壁にぶち当たらねばならんじゃないですか。
その大きな悩みを乗り越えての成長じゃないんですか。
成長の引き換えに何かを失っての「ひと夏の体験」じゃないんですか。

だってさあ、色即是空にまつわる授業聞いて勝手に開眼しちゃうんじゃ、「不良にも優等生にもなれない」どころか、仏教高校では優等生じゃないか。

それに、不良と文科系の和解なんてエピソードいらんのですよ。
もしやるんだったら、最初の頃しばしばやった「妄想」を活用すべきなんじゃない?
オリーブのことや恭子ちゃんのこと、文化祭のこと、いろいろ上手く行き過ぎてるのが全て「妄想」で、現実はそんなに上手くいかなかったけど、ちょっとだけいい事があった。
なんてのはどう?

余談

大昔、恥ずかしい話、堀ちえみのファンだったんだ。過去の汚点と言ってるんだけどね。あのねえ、今見てもちょっと可愛いと思う自分がいる。俺の色即ぜねれいしょん。

2009年8月15日公開(2008年 日)

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