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青春の蹉跌


青春の蹉跌

監督:神代辰巳/シネマヴェーラ渋谷/
★3(50点)本家
「時代だなぁ」の一言で済ませてもいけない気がするが、「時代だなぁ」という感想しか出てこない。
栗原小巻主演の『モスクワわが愛』という日ソ合作の大作(失敗作?)の併映として、超低予算で製作されたとか。
低予算のせいかゲリラ撮影オンパレードで、当時の空気感の活写が当時の若者の心情描写に合っていたとは思う。
フェードやオーバーラップをしない、バスッバスッってつなぎも生々しい感じがするし。

だけどなあ、40歳超えて観たもんだからねえ。
大学生の頃に観たら共感していたかもしれないけど。
それでも皮膚感覚では理解できなかったかもなあ。
主人公達は私より一回り以上離れた1.5世代くらい上の世代で、不思議なもんで、時に時代劇を観るより遠い時代を見てるような錯覚すら覚えた。
だってほら、オイラの世代は、杉田かおるが15歳の母だったり、腐ったミカンが中島みゆきの「世情」と共に連行されたりする世代だからさ。
もう少し低年齢化というか、特殊じゃない子が問題児になる時代だったから。
ああ、そうか。この映画辺りがハシリなんだな。

石川達三の原作は未読なので分かりませんが、おそらく「エリートの虚無感」を描いた話なのでしょう。

『陽のあたる場所』や『太陽がいっぱい』のような“野望”ではない。社会的敗者の“反骨”でもない。『八月の濡れた砂』のようなやり場のない“衝動”でもない。
ただ、時代の波に流されていくだけ。それも、アメフトやって司法試験に一発合格しちゃうような「将来有望なエリート」が。
この時代としては衝撃的な話だったかもしれないし、先進的すぎたのかもしれない。

ただ、私はクマシロに思い入れもなければ、脚本の長谷川“ゴジ”和彦も「現存するフィルムが山中貞雄よりも少ない(笑)」というネタしかないことも手伝って、
「ふうん。時代だなぁ」という感想しか持てなかった。

(1974年 東宝)

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