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ワルキューレ




監督:ブライアン・シンガー/ユナイテッドシネマ豊島園/★3(55点)本家公式サイト

『M:i−4』かと思ったら、『丹下左膳』が『ラスト サムライ』する『日本のいちばん長い日』の出来損ないだった。
いやいやいや、トム兄もブライアン・シンガーもドイツ人じゃないでしょうよ。
え?トム兄ってドイツ人のクオーターなの?ブライアン・シンガーってユダヤ人なの?あ、そう。
また『ラスト サムライ』みたいな勝手に他人の国で大暴れ映画なのかと思った。
あと、どうでもいいことなんだけど、ブライアン・シンガーとダニー・ボイルとガイ・リッチーは時折ごっちゃになっちゃうんだよね。ま、どうでもいいことの上にたぶん俺だけだろうけど。

史実をベースとする場合のメリットは、「ヒトラー」「ナチス」と言えば説明不要。
暗殺する動機にそれほど時間を割く必要がない。主人公はともかく、同調者が多くいることには説明不足を感じないでしょ(史実じゃなかったら説得力ゼロだ)。
一方、史実のデメリットは、必ずしも都合のいいドラマではないということにある。

ヒトラーの最期は誰でも知っていることなので、いくらトム兄が「死んだんだよ!俺見たもん!」と言い張ってもおマヌケさんにしか見えない。俺達はそんなトム兄を見たかぁねーんだよ!
理想を言えば、史実を無視してヒトラーを殺し、死んでるにも関わらず「生きている」と発表する敵側との情報戦、知的攻防戦であってほしかった(そうはいかないよね)。

しかしこの回避策はあったはずである。
「なぜ失敗したか」という筋立てにすればよかったのだ。
「計画は完璧なはずだった・・・」と語り始める映画なら、サスペンス映画足り得たと思う。それならブライアン・シンガー向きだったと思う。
だが、中途半端に「偉人伝」にしてしまっている気がする。
それはブライアン・シンガー向きじゃないだろう。

これは第三者視点か神視点にすべき映画だったと思う。
観客には、早々に「ヒトラーは死んでいない」ことを明かした上で、それを知らない主人公達の行動をハラハラしながら観る映画であるべきではなかったろうか。

だが、ここでまた史実が邪魔をする。

「3時間も行動を起こさずにいた」というのは史実なのだろう。だがそれは、計画失敗の大きな要因ではない。
通信兵が敵側に付くが、先に述べた「死んでるにも関わらず生きていると主張した」情報戦の場合でも充分に想定できるトラブルだ。完全な計画ミスだ。そんなことも想定できなかったなんて、上層部が末端を理解していない証拠だ(笑)。
結局、興味あるエピソードではあるが、突き詰めていくと映画向きの史実ではなかったのかもしれない。

余談

本当に忠実に再現しようとしているらしく、当時ドイツ軍は爆撃機を輸送機代わりに使ってたらしいんだよね。
爆撃機が飛んだり滑走路走ったりしてるだけで興奮した。
あれはユンカース?ハインケル?映画と全然関係なくていいから、メッサーシュミットも飛ばしてほしかった。

日本公開2009年3月20日(2008年 米=独(MGM))120分

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